日本語を語る

「てよだわ言葉」とは、女性の言葉遣いを特徴づける文末詞を指す表現として、国語学者の中村桃子女史が造語した言葉だ。「よくってよ」とか、「いやだわ」といった言葉の文末に現れる「てよ」とか「だわ」をとりだして命名したようだ。
中村桃子女史については、かつて「性と日本語」(NHK出版)という本を読んで、その書評をこのブログでも紹介したことがあった。日本語を特徴づけるとされる「女言葉」が、一部の言語学者がいうように、歴史上女性たちの話し言葉の中から自然に成立した日本独特の奥床しい言葉などではなく、実は作られた言葉なのであり、そこには女性を巡る支配ー被支配という権力構造と、女性を巡るセクシュアリティの日本的なあり方が反映しているのだとするのが、彼女の基本的なスタンスだったように、筆者は受け止めたものだ。
「あたら若い命を散らす」という言い方がある。この場合の「あたら」には、「惜しい」とか、「もったいない」という意味合いがある。これは副詞的な用例であるが、古代には「あたらし」という形容詞形が良く使われた、と言語学者の阪倉篤義氏はいう。(日本語の語源)
「いたはし」「いたまし」「いとはし」「いとほし」などの語はいずれも、心の痛みを表す言葉であるが、「いた」を共通の語基としている、と言語学者の阪倉篤義氏はいう。(「いと」は「いた」が母音交代したものである「日本語の語源」)。
「やさしい」という言葉の意味を国語辞典で調べると、①様子が上品で美しい、②他人に対して思いやりがある、③性質が温和で好ましい感じがする、④身が痩せ細る思いがする、恥ずかしい、⑤つつましやかである、⑥けなげ,殊勝である、といったことが書かれている。(以上は大辞泉を参考)

春の語源

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言語学者の阪倉篤義氏は、春の語源は動詞の「晴る」だと推測している(日本語の語源)。古代の日本人にとっては、季節の巡り変りのうちで、冬が去って万物が晴れやかに開けるときを、「はる」とよんだのではないか、そう推測するわけである。
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