日本文化考

オケとヲケ:日本版シンデレラボーイ

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雄略天皇の迫害を逃れたオケ(意祇)とヲケ(袁祇)の兄弟は、播磨の国で馬飼いと牛飼いになって身を隠していたが、やがて雄略天皇が死んだ後で、表舞台に踊り出すチャンスがやってくる。雄略天皇の跡を継いだ清寧天皇には子どもがなく、またほかに日嗣の皇子がいなかったので、オケとヲケの兄弟が、皇位に最も近い地位に立ったからだ。
日本の古代史を彩るものとして、天皇の地位をめぐる血みどろの権力闘争がある。記紀の作成を命じたとされる天武天皇自身も、骨肉の争いに勝利して天皇位についたのだ。そんな骨肉の権力闘争を勝ち抜いた先駆者として、雄略天皇があげられる。オホハツセワカタケルと呼ばれたこの天皇は、二人の兄と、前の天皇の継子、そして従兄弟など、自分にとって脅威になりそうな人間を次々と殺すことによって、権力を獲得したのである。そんなことから雄略天皇は、悪逆の王としての側面も指摘される。

オホサザキ(仁徳天皇)の求婚物語

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古事記の下巻は仁徳天皇から始まる。中巻に出てくる諸天皇がなかば神話的な雰囲気を漂わせていたのに対して、仁徳天皇以下の諸天皇には、そうした神話的な雰囲気は乏しい。あくまでも人間的なのである。

始祖王ホムダワケ(応神天皇)

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応神天皇は、仲哀天皇が神の託宣を無視したことを咎められて死んだときに、神功皇后の腹に宿っており、やがて皇位を継ぐと神によって告げられていたと古事記にはある。しかし実際に生まれたのは、神功皇后の新羅遠征後のことであり、仲哀天皇の死後かなりたってからのことである。そんなところから、その出生については不可解なところが多い。

三輪山にいます神

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古事記では、神武天皇以後八代の天皇については極めて簡略で儀礼的な記述しかない。そのことから、これらの天皇の実在性が疑われることともなった。専門家にはこれを欠史八代と呼ぶものもある。ところが記述は、十代目の崇神天皇に至って俄然迫真性を帯びる。というのも、崇神天皇は「初国知らしし御真木の天皇」(古事記)と呼ばれる通り、天皇家の始祖王として認識され、したがって実在性にも疑いがもたれていないからである。
オホナムチと因幡の白ウサギの話に始まり、オホナムチによる芦原の中ツ国の統一、ヤチホコの求婚譚、オホクニヌシとスクナヒコナによる国造りに至る壮大な出雲神話は、古事記においては大きなウェイトを占めるわけだが、これらはなぜか日本書紀の正文にはない。スクナヒコナについてのみは一書と言う形で言及はあるが、いかにもおざなりである。こんなところから、出雲神話の扱い方の中に、古事記と日本書紀の相違を知る最大の手掛かりが隠されていると、三浦佑之氏はいう(古事記を読みなおす)。

三浦佑之「古事記を読みなおす」

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古事記は日本書紀と並んで記紀と称せられ、成立の背景と物語の視点をほぼ同じくする双子の兄弟のようなものととらえられてきた。両者の成立時期には8年の差があるが、それは大したことではない。同じ源泉から汲み取って物語を構成するのに、多少の年代差が出ただけで、両者は基本的には同一の神話と皇統譜を物語っているに過ぎない、とするのがこれまでの通説だった。

天皇の火葬

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宮内庁によれば、歴代の天皇のうち火葬せられたものは41人、つまり122人の天皇のうち約三分の一にあたるそうである。その最初のものは持統天皇である。持統天皇は西暦700年に僧道昭を日本の歴史上初めて火葬せしめているが、御自身もその二年後に崩御するにあたり、火葬せらるることを強く望んだのだといわれる。

天武天皇の葬送儀礼

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山折哲雄氏は、安井良三氏の研究(天武天皇の葬礼考)を引きながら、天武天皇の葬礼が、天皇家の伝統であった殯と新しい仏教的な観念とが融合した最初の壮大な実験だったのではないかとしている。天武天皇の葬礼を境にして、天皇家伝来にして日本固有の儀式である殯による壮大な祭礼は影をひそめ、持統天皇以降は火葬を伴った仏式の葬祭儀礼が次第に前面に立っていく。天武天皇の葬祭儀礼はだから、時代を画したものだったと考えるわけである。

大化の薄葬令

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山折哲雄氏は、日本書紀の「孝徳記」に記されている大化2年(646)の勅、いわゆる「大化の薄葬令」を取り上げて、そこに古代日本人の葬儀に関する考え方を読み解こうとしている。(日本人の霊魂観)
山折哲雄氏は「日本人の霊魂観」という著作の中で、「日本霊異記」を取り上げながら、古代日本人の霊魂観の変遷を分析している。それは基本的に言えば、日本古来のシャーマニズム的な霊魂観と、仏教的な世界観とが融合していく過程としてとらえられることになる。
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