2012年10月アーカイブ

老いて耄碌することを老耄というが、近頃では老いて意気盛んなことを暴走というらしい。というのも、東京都の石原知事が、都知事の座を擲ってまでも国政に活を入れたいと、老人仲間を糾合して新党を結成し、その旗揚げの席で自分らを暴走老人と称したのだ。
丸谷才一さんは折口信夫に随分熱中しているのだそうだ。なにしろ、古本屋の店先で「哲学入門」という本を見かけると、「折口学入門」と読み違える程だというから、その熱中ぶりが察せられるというものである。
大正デモクラシーの指導理念となったのが民本主義であり、その提唱者である吉野作造が良きにつけ悪しきにつけ、一時期の日本の思想界を代表したということは、大方の歴史的了解事項となっている。民本主義はその名の如く、民主主義であろうとして民主主義に徹しきれない面があることから、中途半端な政治思想であるとして、その歴史的な制約が批判される一方、当時の日本にあって、国民の政治参加をそれなりに追及したものとして、一定の評価を与える議論もある。

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「聖女ユリアの磔刑」と題するトリプティックは、イタリアのカルト集団の注文に応じて描いたのではないかと推測されている。聖女ユリアはまた聖女リベラータともいわれ、その名を冠したカルト集団が16世紀初頭に存在していたことが確認されている。ボスは彼等から注文を受けたのではないかというのである。

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ロシアの反体制活動家レオニード・ラズヴォジャーエフ氏は、政府転覆罪の容疑で最近拘留されたところだが、実は、ロシアの秘密警察によって誘拐されたうえで、子供を殺すと脅迫され、政府の転覆を目的とした暴動を企んでいたとの供述書へのサインを、強制されたと主張しているそうだ。氏に接触した人権擁護活動家が、氏から聞いた話だとして、伝えている。

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温家宝中国首相の家族が、莫大な金額にのぼる蓄財をしていたとする記事を、米紙ニューヨーク・タイムズが乗せたところ、中国側ではこれをアメリカの陰謀だとするコメントを出したうえで、当該の記事にアクセスできないようにしたというので、多少の関心を覚えた筆者は、早速ニューヨーク・タイムズのウェブサイトをひらき、当該の記事を読んだ次第だ。

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六つ目の星は、その前のより十倍も大きかった。そしてそこには、巨大な本に書き込みをしている老紳士が住んでたんだ。
「やあ、探検家じゃないか!」 ちびっこ王子を見るや否や、その老紳士は叫んだ。

陸游の父陸宰は、宣和7年に都へ出仕すると、京西路(河南省に相当)転運副使(交通・経済省副長官)に任命された。そこで陸宰は大家族を伴って洛陽を目指したが、その途中にある滎陽という町に一時寓居することとした。しかし、そのことが職務怠慢の批判を招き、陸宰は免職になってしまった。

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超音速の宇宙船リンクスを開発しているアメリカの企業XCORが、早ければ2014年中にも商業飛行できる見込みだと発表した。その通りに行けば、一回につき一人の客を乗せ、45分間で高度100キロ以上の宇宙空間までいって戻ってくることができる。費用は一人あたり95,000ドルを見込んでいるそうだ。

古事記では、神武天皇以後八代の天皇については極めて簡略で儀礼的な記述しかない。そのことから、これらの天皇の実在性が疑われることともなった。専門家にはこれを欠史八代と呼ぶものもある。ところが記述は、十代目の崇神天皇に至って俄然迫真性を帯びる。というのも、崇神天皇は「初国知らしし御真木の天皇」(古事記)と呼ばれる通り、天皇家の始祖王として認識され、したがって実在性にも疑いがもたれていないからである。
先日Newsweek誌のプリント版が今年限りで終了すると報道されたが、最新号のプリント版の中で、編集長のティナ・ブラウンが決定の背景について説明している。それによれば、プリント版の終了は後ろ向きの決定ではなく、デジタル文化の進行を見据えた前向きの決定だということだ。
ミシェル・フーコーが同性愛者であったこと、またあのソクラテスやプラトンが少年愛に溺れていたこと、などは筆者にも分かっていた。しかし、西洋哲学史に登場する哲学者の圧倒的な部分が同性愛者であることまでは知らなかった。それを分からせてくれたのは、丸谷才一氏である。

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最近イスラエル国内で行われた世論調査がショッキングな結果をもたらしたというので、ちょっとした話題になっているそうだ。仮にイスラエルがヨルダン川西岸を併合(領土化)した場合に、そこに住んでいるアラブ人には、公民権を与える必要が無いと考えているユダヤ人の割合が3分の2以上だったというのだ。ヨルダン川西岸の併合事態が非常に乱暴な設定であるうえに、現在そこに住んでいる人たちの権利を全く考慮していないというわけだから、ショッキングといってよい。

高橋源一郎を読んでみようという気になったのは、たしか内田樹の評論「村上春樹にご用心」を読んだのがきっかけだったような気がする。内田が村上と高橋を並べて、高橋もまたたいした作家のような言い方をするものだから、気になったのが始まりだ。そのうち、高橋本人の書いた文章を新聞で読んで、面白い人間のようだなと感心した。そこで、本格的な文章を読んでみる次第になったのだと思う。
筆者は先日リチャード・クー氏の著作「不況とバランスシート不況の経済学」を読んで、非常に啓発されるところがあった。この本は、1990年代以降の日本の不況に焦点を当てていて、その不況の本質を、企業がバランスシートを回復させるために金を借りなくなったという事情に求めていた。こうした事情は、1930年代のアメリカ大恐慌でも見られたものであり、経済が巨大なバブルに踊った後で訪れるものだと、分析していた。
今日「大正デモクラシー」といえば、政党政治が実現し社会運動が展開した時期とする見方が支配的である。高校の日本史教科書にもそのように記述されている。しかし子細に検討すれば、時期や内容、あるいは歴史的な評価に至るまで、論者によってまちまちであり、統一した理解が成立しているとは言い難い、と歴史学者の成田龍一氏はいう。(「大正デモクラシー」岩波新書)
昨年の6月に死んだケヴォーキアンを取り上げた当ブログ記事の中で、安楽死と自殺ほう助を巡る世論はまだ非常に厳しいものがあるとコメントしたが、最近になって多少の動きが出てきたようだ。その動きをエコノミストの記事が拾っている。Over my dead body Helping the terminally ill to die, once taboo, is gaining acceptance Economist

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イエス・キリストがゴルゴダの丘へと連行される前に、ピラトの官邸の中で兵士たちになぶりものにされた場面を「マルコ伝」は次のように記している。「彼らはイエスに紫の衣を着せ、茨の冠をかぶせて王に仕立てたのち、ユダヤ人の王、万歳! と叫んで喝采した。それから葦の棒で頭を叩き、唾をかけ、ひざまずいておがんだ。こうしてなぶった後、紫の衣を脱がせてもとの着物を着せた」

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地球の生命はもしかしたら火星からやってきたのかもしれない、こんな推測を交えながら、火星と地球の生命の起源とのかかわりについて、NHKの科学番組が検証していた。題して、「火星大冒険 生命はいるのか?」

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五番目の星はとても変ってた。これまでのどの星よりも小さくて、街灯が一つと、その街頭に火を灯す人が一人いるだけだった。家もなければ、他に人の住んでもいない惑星なのに、街灯が一つ立ってて、それに人が火を灯してるなんて、いったいどんな意味があるんだろう、ちびっこ王子には、まったくわけがわからなかった。それで、こんなふうにつぶやいたりしたんだ。

陸游の誕生

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陸游は宋が金によって滅ぼされる前年、淮河を行く船の中で生まれた。淮南路転運副使だった父の陸宰が任期を終え、任地の寿春(安徽省)から都の開封へ向かう途中だった。

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ウェブ版 English Pravda によれば、ロシアは2013-2015の三年度にわたり、核兵器開発予算として合計1000億ルーブル(約2600億円)を計上するということだ。ロシア議会(ドゥーマ)国防委員会のヴラヂーミル・コモイェードフ氏が発表したという。

オホナムチと因幡の白ウサギの話に始まり、オホナムチによる芦原の中ツ国の統一、ヤチホコの求婚譚、オホクニヌシとスクナヒコナによる国造りに至る壮大な出雲神話は、古事記においては大きなウェイトを占めるわけだが、これらはなぜか日本書紀の正文にはない。スクナヒコナについてのみは一書と言う形で言及はあるが、いかにもおざなりである。こんなところから、出雲神話の扱い方の中に、古事記と日本書紀の相違を知る最大の手掛かりが隠されていると、三浦佑之氏はいう(古事記を読みなおす)。
「ドン・キホーテ」には、「魔法使い」という語が103回、「魔法」が50回、「魔法にかける」が127回出てくるそうだ。(牛島信明「ドン・キホーテの旅」)このことから、この小説にとって「魔法」が大きな役割を果たしていることがわかる。
アメリカの歴史家でカルフォルニア大学教授のアレクサンダー・ゼヴィンが、イギリスの経済誌エコミストについて、どういうわけかフランスの高級紙ル・モンド紙上において、痛烈に批判した。その記事が「世界」の最近号で紹介(嶋崎正樹訳)されており、興味深く読んだ。というのも、筆者は日頃エコノミストの記事をかなり読んでいるほうだからである。
「てよだわ言葉」とは、女性の言葉遣いを特徴づける文末詞を指す表現として、国語学者の中村桃子女史が造語した言葉だ。「よくってよ」とか、「いやだわ」といった言葉の文末に現れる「てよ」とか「だわ」をとりだして命名したようだ。
世界で初めて超音速で滑空した男が現れた。オーストリア人のバウムガルトナーさんだ。彼はニュー・メキシコ州の砂漠上空からスカイダイビングを行い、その際に音速を超えるマッハ1.24以上の速度で滑空したと確認された。

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夏は中国の初代王朝に擬せられているが、これまで考古学的な発掘によって裏付けされたことがなかったので、幻の王朝ともいわれてきた。しかし近年になって、河南省で発掘調査が進み、その中から現れた二里頭村の遺跡が夏ではないかという観測が強まった。もしそれが本当なら、中国史の解明は飛躍的に進むだろうと思われる。その二里村の遺跡について、NHKが取材のうえ報道を行った。(中国文明の謎 第一集 中華の源流 幻の王朝を追う)

日清戦争がもたらした結果のうち最も重大なものは日本による台湾の植民地化だろう。しかし台湾の領有はそもそもの戦争目的には含まれていなかった。目的はあくまでも、朝鮮を清国の影響から切り離すことだった。それが一転して台湾割譲という事態に至ったのは、期待以上にうまくいった戦局の進展を踏まえ、一気に台湾をもぎ取ってしまうチャンスが訪れたからである。

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ブルーに輝く巨大な目玉がフロリダの海浜に漂着したというニュースが世間をにぎわしている。大きさがサッカーボールほどもある巨大さだ。見つかったのはフロリダ州南東部にあるポンパーノ海浜、毎日ここを散歩している地元の人ジーノ・コバッチさんが、砂から飛び出しているところを拾い上げた。

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ボスはキリストの受難を繰り返し描いたが、中でも十字架を背負ってゴルゴダの丘へと向かうシーンを三作描いた。この絵はそのうち、二作目のものである。一作目のウィーンの絵が、広々とした構図の中心に十字架を背負うキリストの遠景像を置き、そのまわりに死刑執行人や見物人の大きな集団を描いていたのに対し、ここではキリストの像は大写しにされ、キリストの苦悩がクローズアップされるようになっている。

筆者が丸谷才一氏のファンになったのは小説「女ざかり」を読んでからだった。想像力に富んだ物語の進行が洒落た語り口に乗って、読むものを飽きさせない。読んでいて肩がこらず、しかも実在感が溢れている。他の日本の作家には見られない実にユニークなものを感じた。そんなことがあってすっかり魅了されてしまい、他の小説作品も殆ど読破したものだ。(もっとも、「女ざかり」以上に感心させられた作品は、残念ながらなかった)

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四番めの星は、ビジネスマンの星だった。そのビジネスマンは仕事に没頭していて、王子が近づいても、頭を持ち上げもしなかったんだ。

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今年(2012)のノーベル平和賞をEUが受賞したことについて、世界中で論評が行きかっている。中にはバローゾEU委員長と共に素直に喜ぶ者もいれば、お笑い草だと言ってけなす者もいる。けなす理由の中で最も強力なのは、タイミングが悪いというものだ。数年前までなら、まだ素直に受け取られたかもしれない。しかし今更なんだ、というわけである。

陸游が生まれたのは宣和7年(1125年)である。その翌年宋は女真族の国家金によって滅ぼされ、さらにその次の年、宋の亡命政権が南宋と言う形で発足する。陸游はこの南宋時代の前半を生きた人だということになる。

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イスラエルのネタニアフ首相が、イランの核開発に反発して、自衛のための先制攻撃も辞さないといっている。もしもネタニアフがその言葉を実行したらどうなるだろうか、というよりも、アメリカはどうすべきだろうか。そんな背筋が寒くなるようなことを、真剣に考えている人々がいる。

古事記は日本書紀と並んで記紀と称せられ、成立の背景と物語の視点をほぼ同じくする双子の兄弟のようなものととらえられてきた。両者の成立時期には8年の差があるが、それは大したことではない。同じ源泉から汲み取って物語を構成するのに、多少の年代差が出ただけで、両者は基本的には同一の神話と皇統譜を物語っているに過ぎない、とするのがこれまでの通説だった。
東京都議会にも維新の会ができたのだそうだ。その連中が最初に世の中の耳目を引いた行動が面白い。現行憲法を無効とし、大日本帝国憲法の復活を求める請願に、賛成の意を表したというのだ。これにはさすがの橋下市長も仰天し、自分の政策とはあい入れないと弁明したそうだ。
IMF・世銀の年次総会が48年ぶりに日本で開催されている。折からの日中対立を背景に、今や世界第二の経済大国になった中国の金融当局トップが「日本の面子をつぶす」のを目的に参加しなかったというハプニングが起きたが、それは別として、肝心の議論には実りあるものが見られたか。どうも、あまりはかばかしくはないようだ。
ドン・キホーテにとって切っても切れない関係にあるサンチョ・パンサを、どのようにとらえるかについては、様々な考え方がありうる。ということは、サンチョ・パンサという人物像が、一筋縄では片付かない複雑さを帯びている、ということを意味している。サンチョ・パンサといえば、単純で騙されやすく、思慮の浅い田舎者だと思われがちだが、どっこい、そうは問屋が卸さないのである。
中村桃子女史については、かつて「性と日本語」(NHK出版)という本を読んで、その書評をこのブログでも紹介したことがあった。日本語を特徴づけるとされる「女言葉」が、一部の言語学者がいうように、歴史上女性たちの話し言葉の中から自然に成立した日本独特の奥床しい言葉などではなく、実は作られた言葉なのであり、そこには女性を巡る支配ー被支配という権力構造と、女性を巡るセクシュアリティの日本的なあり方が反映しているのだとするのが、彼女の基本的なスタンスだったように、筆者は受け止めたものだ。

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今年(2012)のノーベル賞医学・生理学賞が山中伸弥京都大学教授に贈られることとなった。共同受賞者であるイギリスのガードン博士とともに、細胞の初期化(Reprogramming)に関する研究が評価されたものだ。

日清戦争は明治27年(1894)8月1日に発せられた「清国ニ対スル宣戦ノ詔勅」を宣戦布告として、そこから始まったとする説が最も有力だが、異論もある。異論の主な理由は二つ。ひとつは7月25日の豊島沖海戦から日清間の戦争が実質的に始まっていたこと、もうひとつは、「詔勅」は日本国民に向けられたものであり、清国に対する戦線布告ではないとするものだ。
尖閣諸島をめぐる最近の中国の動きが気になるところだ。一時は日中間の武力衝突まで懸念された。最近はそういう心配は和らいだようだが、中国の公船は毎日尖閣周辺を巡行し、時たま日本の領海に侵入したりもして緊張を高めている。中国側ではこれを、正当な法の執行であると強弁し、素直に立ち去ろうとはしない。かえってこうした行為を繰り返すことで、尖閣に対する実効支配のアピールを目論んでいるかのように見える。

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ボスが生涯に描いた絵の半分以上は、キリストの生涯や聖者伝説など聖書に題材をとった宗教画だ。こうした宗教画には、教会の依頼に基づいて、祭壇画として描いた場合もあるし、また敬けんな人々の依頼に基づいて描かれたものもあろう。この「東方三博士の礼拝」は、トリプティック(祭壇画)の形式をとっているが、教会の依頼によって描かれたというよりは、裕福な町人の依頼によって描かれたと考えた方が自然である。

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アメリカで一匹の忠犬の物語が強い感動を呼んでいるそうだ。入院するために突然姿を消してしまった主人の行方を求めて、3キロ以上もの道のりを乗り越えて、遂に主人と再会した賢い犬の物語だ。犬の名はザンダー。ハスキー犬だ。

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次の星には、大酒飲みが住んでいた。ここにはちょっとしかいなかったけれど、王子はとても憂鬱な気持ちになったんだってさ。

読書誌「図書」の最近号に載っていた筒井泉氏の「漱石の"猫"とホートン」と題する小品を大変興味深く読んだ。ホートンという十九世紀のイギリスの学者が書いた「首吊りの力学」という論文を、漱石が「吾輩は猫である」の一節で紹介しているというのだ。その題名もずばり「首吊りの力学」。筆者が「猫」を読んだのはもう何十年も前のことだから、そんな一節があったなどとは、すっかり忘れ去っていたが、筒井氏が紹介しているホートンの論文には、別の面から興味をそそられたわけである。

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韓国が外国人ジャーナリストを竹島(韓国名独島)に案内して、竹島に対する実効支配の実情と、韓国の主権の正当性についてアピールした。それに応えるかのように、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストといった有力紙が、その視察の内容と、竹島問題についての論評を掲載した。

陸游を読む

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陸游は南宋を代表する大詩人である。単に南宋を代表するばかりか、中国の文学史上に屹立する巨人である。その名は、唐の李白、杜甫、白居易、韓愈そして北宋の蘇軾と並び、唐宋の六大家と称される(乾隆帝勅撰「唐宋詩醇」など)。

天皇の火葬

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宮内庁によれば、歴代の天皇のうち火葬せられたものは41人、つまり122人の天皇のうち約三分の一にあたるそうである。その最初のものは持統天皇である。持統天皇は西暦700年に僧道昭を日本の歴史上初めて火葬せしめているが、御自身もその二年後に崩御するにあたり、火葬せらるることを強く望んだのだといわれる。

「ドン・キホーテ」は基本的にはスペイン中世に流行した騎士物語のパロディといえるのであるが、それにとどまらず、さまざまなものを材料として取り入れている。悪漢を主人公とするピカレスク小説、羊飼いたちの生活を理想化した牧人小説、モーロ人とキリスト教徒との葛藤を題材としたモーロ小説などである。「ドン・キホーテ」はこれらをパロディとすることで、その時代遅れな馬鹿馬鹿しさを笑いのめすのである。

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企業経営者のサラリーはどれくらいが妥当なのか、こんな疑問が欧米の業界筋で話題になっているそうだ。というのも、アイルランドに本拠を置く格安航空会社で目下ヨーロッパ最大の航空会社ライアン・エアの雇われ社長が、自分のサラリーは働きぶりに合わないほど低いとぼやいたからだ。

「あたら若い命を散らす」という言い方がある。この場合の「あたら」には、「惜しい」とか、「もったいない」という意味合いがある。これは副詞的な用例であるが、古代には「あたらし」という形容詞形が良く使われた、と言語学者の阪倉篤義氏はいう。(日本語の語源)
自民党を支持するが安倍総裁には期待しない、こんな人が増えているようだ。共同通信が10月1日、2日両日にかけて行った電話による世論調査でそんな結果が出たという。

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野田政権の内閣改造人事で田中真紀子さんが閣僚に返り咲いた。文部科学大臣だ。小泉政権下で外務大臣になった彼女だが、官僚たちとのバトルが泥沼化し、ついにその責任を取らされる形で解任されたのが10年前のこと。それ以来、陣笠議員としての活動はともかく、大臣には二度となれないだろうと誰もが思ってきたところだから、今回の復帰劇はちょっとしたサプライズだ。

明治23年11月、明治憲法のもとで最初の帝国議会が招集され、以後、日本の憲政史が議会を舞台として進展していく。初期の憲政史を基本的に特徴づけているのは、薩長藩閥勢力と民党との対立である。

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ロッテルダムにある円形のパネル画「放蕩息子」は、干草車の外翼画「行商人」とよく似ている。どちらも初老の行商人を描いており、その顔つきや姿勢がそっくりなのだ。しかし、男の杖先に、邪悪な表情の犬が吠えかかっているところを覗けば、男を取り囲む風景は全く違う。

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