Newsweek誌のプリント版今年限りで終了

| コメント(0)
先日Newsweek誌のプリント版が今年限りで終了すると報道されたが、最新号のプリント版の中で、編集長のティナ・ブラウンが決定の背景について説明している。それによれば、プリント版の終了は後ろ向きの決定ではなく、デジタル文化の進行を見据えた前向きの決定だということだ。

筆者は若いころからNewsweekを愛読してきており、現在でもプリント版を購読している。その傍らWeb版を見ることもある。Web版の方は、厳密に言うとThe Daily Beast ということになっており、ニューズウィークと合併する前からあるサイトが引き続き運営されているという体裁を取っているが、実質的にはニューズウィークのプリント版の記事をそのまま転載しているような形だ。それ故現在時点では、ユーザーはThe Daily Beastを通じて、無料でニューズウィークの記事をチェックできるようになっている。

それが今後どうなるのか、気になるところだ。ティナ・ブラウンは、モバイル・デバイスへの配信は有料にする一方、The Daily Beastへは引き続き記事を提供すると言っている。もっとも現在のように、そっくりそのまま提供するわけではなく、一部のコンテンツに限って、あるいは記事の要約部分だけ、という形になるようだ。いずれにしても、Webを通じてニューズウィークを読んできた人々にとっては、サービスが低下するかもしれない。

ちなみにティナ・ブラウンは、合併以前にはThe Daily Beastの編集長だった。The Daily BeastはWeb専門の媒体だったわけだから、プリント主体だったニューズウィークがWeb専門だったThe Daily Beastに、完全に呑み込まれてしまったといえるかもしれない。





コメントする

アーカイブ