自民党を支持するが安倍総裁には期待しない

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自民党を支持するが安倍総裁には期待しない、こんな人が増えているようだ。共同通信が10月1日、2日両日にかけて行った電話による世論調査でそんな結果が出たという。

それによれば、自民党の支持率は30.4パーセントで、前回の9月調査より11.1ポイント上昇した。しかし安倍新総裁の評価に関しては、「期待しない」が「期待する」を大分上回った。(毎日新聞の調査では期待するが40パーセント、期待しないが55パーセントだった)

一方民主党については、支持率は12.3パーセントで、前回より0.6ポイント下がった。野田内閣の支持率は29.2パーセントで、前回の26.3パーセントよりは上がったものの、不支持率は55.3パーセントと依然高い水準だ。

この調査結果からはどんな事態が見えて来るか。

自民党に関して云えば、政党支持率の上昇傾向が読み取れる。それが国民の民主党への否定的な評価の裏返しであることは言うまでもない。ところが自民党は、その評価を十分に生かし切れていない。安倍新総裁の不人気がブレーキになっているからだ、そんなふうに読み取れる。

民主党の凋落傾向は、今回の内閣改造でも、本質的には変わっていないといえよう。しかし、民主党は安倍自民党の評判の悪さによって助けられる可能性がある。

安倍氏の評判の悪さには色々な原因があると思われるが、なかでも彼の極右的な言動が国民の疑心暗鬼を呼んでいることが基本にあると思う。

安倍氏があまり利口な政治家とは言えないことは、彼自身の今までの言動が示してきたとおりだ。とにかく政治の常識を逸脱するところが多々ある。今後もそうした逸脱を重ねることは十分に予想される。そのたびに、安倍氏自身の信用はもとより、自民党の信用が損なわれる事態が予想される。

野田さんは、老練な政治家だから、そうした事態を十分に利用するだろう。なにしろ自力で国民の支持を拡大するのは不可能に近い。それよりも安倍自民党の敵失を利用して政権の浮揚を図ったほうが利口だ、そう思うのは無理もない。

筆者も、そう思う。野田さんは、いわゆる三党合意などこれまでのいきさつは一切脇に置いて、なるべく解散を先送りし、その間に安倍さんが失態を演じるのを期待する方が利口というべきだろう。安倍さんもそんな期待に応えてくれると思う。


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