小石川の旧教育大の跡地は、現在放送大学と教育の森公園になっているが、その北側に隣接する斜面沿いにちょっとした庭園が広がっている。占春園だ。都市公園に指定されているわけではないが、一般の人々も散策することが出来る。池を囲んで鬱蒼とした森が広がり、都心のオアシスといった雰囲気を醸し出している。
徳川光圀の弟である守山藩主・松平頼元が、万治二年(1659)に中屋敷として造ったものだ。四季折々に美しいたたずまいを見せるところから、当時は、青山の池田邸、溜池の黒田邸と並び江戸三名園と呼ばれたそうだ。
この絵は、小石川散策の途次スケッチしたもの。折から新緑の季節で、園内は光が溢れていた。
(ファブリアーノ300g、28×38cm、2013年4月)
関連サイト:東京を描く
コメントする