陸游の七言絶句「秋晚」(壺齋散人注)
新築場如鏡面平 新築の場は鏡面の如く平らかに
家家歡喜賀秋成 家家は歡喜して秋の成るを賀す
老來懶惰慚丁壯 老來懶惰にして丁壯に慚ず
美睡中聞打稻聲 美睡の中に聞く 稻を打つ聲を
新しく脱穀機を据えた庭は鑑のように平らだ、家々では歓喜しながら秋の実りを祝っている、自分は年を取って以来甚だ物憂くなって、若い連中に申し訳がない、転寝をしていると稲を打つ声が聞こえてくるわい
淳熙5年(1194,70歳)の作。のんびりとした田園生活を歌ったもので、陸游の閑適敷腴の一面が典型的に表れている
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