陸游の五言律詩「灌園」(壺齋散人注)
八十身猶健 八十にして身猶ほ健なり
生涯學灌園 生涯 灌園を學ぶ
溪風吹短褐 溪風 短褐を吹き
村雨暗衡門 村雨 衡門暗し
眼正魔軍怖 眼正しければ魔軍怖じ
心安疾豎奔 心安ければ疾豎奔る
午窗無一事 午窗 一事無し
梨棗弄諸孫 梨棗 諸孫を弄す
80歳になっても身体は依然健全だ、この分では死ぬまで畑仕事が出来そうだ、すると溪風が短褐を吹き、村雨が衡門を暗くするだろう(灌園:畑の水やり)
眼力が確かなら魔物に取りつかれることもなく、心が穏やかなれば子どもたちも走り寄ってくる、昼の窓辺には何事もない、梨棗をおやつにして子どもたちと戯れよう
80歳の老齢になってなお健全に暮らしていられることを、陸游特有のおおらかさをもって歌っている
関連サイト:陸游を読む
コメントする