台風26号で冠水した船橋の調整池

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昨日の記事で、台風26号の大雨のために、船橋市にある長津川調整池が冠水したということを書いたが、これはその調整池の今日の時点での姿を映したもの。あれから一日経っているので、水の放流が大分進んでいるが、それでもまだこんなありさまだ。奥の方に見えているコンクリートの四阿が、昨日はほとんど水没しかけていた。

まもなく水は完全に放流されると思うが、その後も泥やごみが堆積して、しばらくは人が歩ける状態には戻らないだろう。平成16年の台風22号で冠水した時にも、復旧にはひと月ほどかかったものだ。だから普段は池の底のフィールドで遊びまわっている子どもたちも、しばらくの辛抱ということになる。

ところで、今回被害の大きかった伊豆大島では、死者、行方不明併せて60人にものぼるという。そのほとんどは、深夜寝ている間に土砂に呑まれて被災したということだ。何故、そんなことになったのか。状況を適切に判断して、早めに避難指示を出していれば、あるいは防げたかもしれない。ところが、今回は、大島町の町長の独断で、避難指示を出さないことに決定し、それを電話で町役場に伝えたということらしい。

町長ひとりだけの判断で、しかもその判断の伝達を電話一本ですませたというのも、ちょっと引っかかるところがある。判断というものは、特に異常事態下で下すべき判断と言うものは、なるべく正確な情報にもとづかねばならない。正確な情報を得るためには、多くの人による情報の収集と分析が必要になろう。ところが今回はそうした課程が適切になされた形跡がなく、町長は島外にいて、いわばカンにたよるような遣り方で判断したらしい。それも、深夜に避難指示を出せば、それに起因して被害が出る恐れがある、という理由からだというから、やはり理解に苦しむところがある。

どうも今回の経緯を見ると、大島町の災害防止システムには大きな欠陥があったと思わざるを得ない。







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