もう一度殿さまになりたい?東国原氏の切ない思い

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元宮崎県知事で維新の会所属の現職衆院議員である東国原英夫氏が議員を辞職したい意向を示したという。その理由についてご自身はいろいろ言っているようだが、要するにもう一度宮崎県知事時代のような殿さま身分に戻りたいということらしい。というのも、平成27年1月に任期満了となる宮崎県知事選か、近いうちに予想される都知事選に立候補したいと言っているのだ。衆院議員はただのワン・ノブ・ゼムなのに対して、県知事はオンリー・ワン、つまりそこの県の殿さまだ。その殿さま身分をかつて味わった氏としては、もう一度その身分に戻りたい、と思うのも無理からぬところがある。

しかし、宮崎県知事選についてはともかく、都知事選に立候補したいと公然というのは、たいした見識というべきだろう。都知事選は昨年行われたばかりで、本当なら選挙などという話は出ない筈なのだが、折しも現職の猪瀬知事が金をめぐる一大スキャンダルを巻き起こし、政治生命の危機に直面している。場合によってはそのまま沈没ということも考えられぬではない。そこで、いまのうちからその後釜を狙って用意しておくのも無駄ではない。そんなふうに思ったのかもしれない。

東国原氏の意向については、維新の会も了承しているという。維新の会のボスは石原慎太郎氏で、猪瀬氏は石原氏の禅譲によって都知事に収まった経緯がある。そんな猪瀬氏を何故石原氏は守ってやろうとしないのか。ちょっと不思議な気がしないでもないが、昨今の日本の政界は何が起こっても不思議ではない状況だから、こんなことは不思議でも何でもないのかもしれない。

足元、いやケツの座り具合を伺われた猪瀬氏にしてみれば、おだやかではないだろう。(こんな者にお釜を掘らせるわけにはいかない、と思っていることだろう)しかし、最大の後見人である前のボスからも見放された形だ。ここは男気を出して、あっさりと譲ったらどうか。

それにしても、殿さま身分と言うのは途方もない魅力として映るようである。

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