日本橋の上に高速道路はいらない

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首都高の改修計画が発表された。それによると、傷みが激しいために作り直すのは5区間計8キロで費用は3800億円、そのほか2千か所55キロ区間で大規模補修を行い費用は2500億円、合計6300億円については、高速道路料金を無料化するタイミングを15年先延ばしにすることで調達する、というものだ。要するに現在の高速道路網を前提にしているわけだが、ちょっと待ってくれよといいたくなる。

作り直す部分には日本橋の上にかぶさっている部分も含まれている。この不細工な構造物については、都心の景観を著しく損なっているという批判がかねてからあった。批判の中には、そもそも都心に高速道路を通すなどという発想自体を問題視するものもある。たしかに世界の風格ある大都市で、都心に高速道路がのさばっているのは他に例を見ない。

そんなわけであるから、高速道路の改修計画については、東京の未来のあり方、姿を踏まえて再検討する必要がある。それを、現在の状況を無条件に前提にしているのはおかしい。そこには土木屋の発想しかみられない。デザインを含んだ広い視野から、東京の未来像と、そこにおける高速道路網の位置づけを考え直すべきだ。

これから東京都知事選挙が始まるが、候補者各位には、東京の未来に関するグランドデザインを示し、その中で高速道路のあり方も明らかにしてほしいものだ。少なくとも、(既得権にしがみつく)土木屋たちのいいなりになるような都知事はいらない。

また、日本橋の上に覆いかぶさっている不細工な構造物もいらない。









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