ノリウッド(Nollywood):アフリカの文化革命

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映画関係者を中心に「ノリウッド(Nollywood)」という言葉が流行っているそうだ。ハリウッドに対抗する映画文化を作り上げたインド映画が「ボリウッド」と呼ばれたことに範をとって、いまや一大映画産業を作りつつあるナイジェリア映画を指してノリウッドというわけである。

ナイジェリアで映画作りが始まったのはわずか13年ほど前のことだ。1980年代から90年代にかけてのナイジェリアは、犯罪が頻発して非常に治安が悪く、夜間ラゴスの町を歩くのは危険だった。そこで、家に居ながらにして楽しめる娯楽として、コンパクト映画に重要が集まったというわけだ。

コンパクト映画と言っても、映画には違いない。豊かになったアフリカの人々は、自宅の映像装置を用いて十分にそれらを楽しめる。こうした旺盛な需要に支えられて、ナイジェリアはいまやアメリカ、インドに続いて世界第三位の映画製作国になった。

ナイジェリアで作られる映画は、英語をベースにしているので、ナイジェリアだけではなく、南アフリカなど英語が通じる諸国でも需要がある。その市場の大きさがナイジェリア映画を世界第三の規模に押し上げたというわけである。

アフリカはいまや急速に近代化が進み、人々の生活も豊かになりつつある一方、文化的なものに対する巨大な需要を抱えている。そうした需要に応えた新しい形の文化が人々の生活の中に浸透するにしたがい、そこから新たな文化も育ってくる、といった具合に、アフリカはいまや文化革命に直面しているかの様相を呈している。(写真はnollywood.com から)






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