NHK会長が理事から日付なしの辞職願を提出させる

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なにかと物議を醸しているNHKの籾井会長が、理事たちから日付を入れない辞職願を提出させていたことが、国会審議のなかで明らかになった。

部下職員から日付を入れない辞職願を出させることは、サラリーマン社会ではよく行われていることだ。筆者も現役時代には、何度もやったことがある。不始末を犯した部下職員にたいして、お前にはやめてもらうのが当然だが、しかし今度ばかりは大目に見てやろう、しかし今度同じようなことをしたら本当にやめてもらうぞ、そのしるしに日付を入れない辞職願を書け、と言ってよく書かせたものだ。

だが、籾井会長に辞職願を書かせられた理事たちは、別段不始末をおかしたのでもないらしい。それなのに何故籾井会長は彼らにこんなものを書かせたのか。辞職願だから、当然やめさせたいと思った時にすんなりとやめさせるために書いたのだろう。しかし何故、籾井会長はそんなことを思ったのだろう。

サラリーマン社会でこういうものを書かせるのは、やめさせたいと思っている相手を、やめさせたいと思うタイミングで、なるべくスムーズにやめさせるためである。だが、いくらやめさせたい相手でも、そんなにすんなりと辞職願を書かせるわけにはいなかい。相手に弱みがなければ、そう簡単には書かせられないものだ。

なのに籾井会長はいとも簡単に、理事たちに辞職願を書かせたようだ。なぜ、そんなことが簡単にまかり通ってしまうのか、筆者のような、なまじ良識のかけらのようなものをそなえている人間には理解できないところだ。

理解できないのは籾井会長の振舞ばかりではない。理事たちも理事たちだ。いくら上司の命令だからと言って、理由もないのに辞職願を書くものがいるだろうか。なのにNHKの理事たちはいとも簡単に辞職願を書いた。いったいどういうつもりで、こんな馬鹿げたことをしたのだろう。筆者の疑問は深まるばかりだ(そんなにむつかしい話ではないのかもしれないが)。






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