ガルシア・マルケス死す

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ガブリエル・ガルシア・マルケスの小説は、代表作の「100年の孤独」を、英訳で読んだだけだから、日本人の読者としては、筆者は、あまり熱心な部類には入らないかもしれない。それでも、読んだときは、それなりの衝撃を受けたことを思い出す。もっとも、筆者がこれを読んだのは、はるか昔のことで、いまでは筋書きもろくろく覚えていないのだが。

ガルシア・マルケスと言えば、マジック・レアリズムという形容が定着している。レアルな世界を描いているにかかわらず、そこに突然イレアルな事柄が紛れ込んできて、レアルが本当なのか、イレアルが本当なのか、読んでいる者がわからなくなってしまう、そんなわけのわからなさが、この言葉には込められている。

そんな不思議な文学世界をこの世にもたらしたガブリエル・ガルシア・マルケスが死んだ。87歳だった。直接の死因は肺炎だったというが、マルケスは晩年認知症を患っていたというから、自分が死につつあることをわきまえないままに、死んだ可能性がある。マルケスには相応しい死に方だったかもしれない。(写真はWPから)





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