(刀子、右側が鞘の長さ約15cm、把が約10cm、左側が約17cmと9cm)
刀子とは小刀のことであるが、武具ではなく装身具である。腰帯に結びつけて着用した。現在正倉院に60数口が伝わっており、刃渡り16cmに及ぶものから、2cmほどの小さなものまでさまざまである。
写真右側の二口は、紫檀螺鈿把斑犀鞘金銀荘刀子といい、二口で一組となっている。把(つか)は紫檀製で螺鈿と金線とでつる草模様をあらわし、留め具には鍍金した銀台を用いている。また、鞘には褐色にまだら模様のある犀角を用いている。
左側の二口は斑犀把沈香銀絵鞘金銀荘刀子といい、把はまだらの犀角製で、鞘には木心に沈香を張り、銀泥で草花の模様を描いてある。
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