タイの奴隷労働

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タイは世界有数のエビの産地で、その価格の安いことで世界中のバイヤーが買い付けに来るそうだ。このおかげで、テスコやウォールマートといった国際的なスーパーマーケット業界が、安い価格でエビを売ることができる。なぜこんなに安い価格が可能かというと、それはタイのエビ漁が奴隷労働によって成り立っているからだとする情報を、英紙ガーディアン(Web版)がすっぱ抜いた。(Globalised slavery: how big supermarkets are selling prawns in supply chain fed by slave labour - video)

ビデオによるこの情報によれば、奴隷にされているのはビルマ人。タイのエビ生産業者と結託した人身売買ブローカーが、ビルマの貧しい人々を騙してタイ国内に運び、彼らをエビ業者に売り飛ばす。エビ業者は彼らを船の中で軟禁状態にしてこき使い、逃亡しようとする者がいれば容赦なくぶちのめしたりして半殺しにし、時には殺してしまうこともあるという。

21世紀の今頃、何故こんな犯罪行為が公然と行われているのか、ビデオを見ている限りではよくわからない。ひとつわかるのは、タイではいまだにこうした奴隷労働を犯罪と見なさない連中が多数存在するということだ。さすがに自国人を奴隷として使うことには法の制限があるのだろうが、外国から拉致してきた人間を奴隷にすることには、大した抵抗がないらしい。

ともあれ、こんなことがいつまでも長続きするわけがない。ガーディアンのこの報告をきっかけにして、犯罪行為の調査と、犯罪者たちの処罰が進んでいくに違いない。







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