川内原発は世界一安全か

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鹿児島県にある九州電力川内原発1、2号機について、原子力規制委員会が新たな規制基準に適合すると判断した。安倍政権は、「規制委が基準に適合すると認めた原発は再稼働を進める」という方針を出しているので、今後、地元の理解が得られれば、再稼働すると思われる。いまのところ、鹿児島県や薩摩川内市は再稼働に前向きな姿勢を示している。

安倍政権が上記のような方針を出している根拠は、安倍首相が日頃言っているように、規制委の新基準が世界で最も厳しい安全基準になっているという点だ。しかし、安倍首相はそういうけれど、専門家の中には、否定的な意見が多い。事実、規制委の田中委員長自身が、記者会見で、「安全だということは、私は申し上げません。再稼働の判断にはかかわりません」と言っている始末だ。その様子をテレビで見ていた筆者などは、腰を抜かしそうになったくらいだ。

規制委員会の会長が、安全ではないと言っているのに、安倍首相が安全だというのは、どういう理由からなのか。国民の一人として、是非知りたいところだ。

安倍首相は、東京オリンピック招待のプレゼンの時にも、福島の放射能汚染は「アンダー・コントロール」だといって、事情を知らないオリンピック当局を安心させた経緯がある。その時には、多くの日本人は、安倍首相がウソをついていることがわかっていながら、ことがことだから、ウソも方便と思って、深く追求しなかったのだと思う。

しかし、今回は、そんなに簡単にやり過ごすには、事態は余りにも重要だと言わねばならない。

規制基準が世界一厳しいというのはウソだと多くの専門家が言っている。それに加えて、小泉元首相も言っているように、新たな基準には、事故発生時の避難プログラムは含まれていない。恰も、起きるはずがないのだから、そんなもののために準備する必要はないと言っているようなものだ。「想定外」というより、(日本国政府として)想定する必要もないと言いたいのだろう。

何を根拠にそんなことを言いたのか。それも併せて、説明してもらいたいものだ。





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