アメリカの人種差別暴動

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アメリカ・ミズーリ州のファーガソンで起きた一事件がきっかけで、いまや大変な騒ぎになっている。その事件というのは、丸腰の18歳の黒人少年が白人警察官によって射殺されたというもので、これが地元を中心とした黒人社会を刺激した。黒人社会はこれを、白人による黒人への人種差別のあらわれだとして糾弾したのに対して、地元の警察当局を始めとする権力側は、適切な対応を取らなかった。それが黒人社会の怒りに火をつけ、おさまりがつかなくなったということらしい。

適切な対応を取らなかったどころか、黒人社会の怒りを一層煽り立てるようなことをした。この黒人少年は事件の直前に、あるスーパーストアで強盗をしていたという情報を、映像を交えてまことしやかに公表したのだ。あたかも、その行為が今回の事件の引き金になったというような印象を与えようとしたわけである。

ところが実際には、この少年を射殺した警察官は、この強盗事件なるものことは一切知らなかったということがわかった。ということは、この警察官が丸腰の少年を射殺したことの背景には、全く別の事情が働いていたということになる。それはいったい、どんな事情だったのか。

というわけで、全米の黒人社会が怒りをかきたてられたということらしい。たしかに、今回のアメリカの警察のやり方は、筆者のような第三者の目にもえげつないと映る。事件と全く関係がないのに、この少年が強盗をしていたということを強調するのは、フェアだとはいえない。黒人でしかも強盗をするようなやつだから、どんな事情にせよ、殺されて当たり前だといっているようなものである。

そんなわけで筆者も、これは人種差別の意識が生んだ産物だと、思わざるを得ない。








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