阿弥陀来迎図その二

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(有志八幡講十八箇院の阿弥陀と聖衆来迎<中幅>、絹・彩色、210.8×210.6cm)

阿弥陀来迎図は、曼荼羅図同様、絹布の上に描かれ、掛け軸の形にされるのがふつうだった。上の図はもと比叡山横川の安楽谷にあったが、近世になって高野山に移った。群像は阿弥陀如来を含めてすべて坐像で、横に広がるように配置されており、動きは感じさせない。中央の阿弥陀如来は来迎院を結び、その前に観音・勢至の両菩薩が座っている。

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(奈良興福院の阿弥陀と二十五菩薩来迎図、絹・彩色、118.6×70.8cm)

この図は雲に乗った阿弥陀如来が願者の方に向かって駆けつけている様子を描いている。阿弥陀如来の前には、観音・勢至の両菩薩が先導し、如来の背後からは大勢の菩薩が続いている。すべての像に動きがあるのは、有志八幡講のものと大きく異なっている。

この両者はいずれも、12世紀の作とされている。

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