中国がイランとの軍事協力、特に海軍のそれについて前向きになっている。現在中国を訪れているイランのサヤリ海軍少将と中国側の常万全(Chang Wanquan)国防部長との間で、両国の海軍同士の緊密な協力関係が強調され、今後人的交流を含めた様々な分野で一層の協力を推し進めていくことが確認されたという。
中国がイランとの関係強化に熱心なのは、東アジアを超えてインド洋にまで勢力圏を拡大したいとの思惑があるからだろう。一方、イラン側のほうは、中国との関係を通じて国際的な孤立から脱出したいとの思惑があるのだろう。
欧米諸国とイランとの間では、イランの核開発放棄を巡って大きな動きが始まったばかりだ。欧米側は、イランが国際社会に復帰するためには、核武装放棄が絶対条件だといっている。その交渉の場には中国も名目上は参加している。そういう状況の中で、今回の動きは、中国側がイランに対して助け船を出しているようにも映る。
ともあれ、中国は軍事的な面でも世界に大きなプレゼンスを確立することを意図しているようだ。
(参考)China Seeks Closer Military Ties with Iran By Reuters
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