私は大統領になりたい:ロムニーの三度目の挑戦

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2012年の米大統領選共和党候補としてオバマに敗れたミット・ロムニーが、次回(2016年)の大統領選に出馬する意欲を強めていると伝えられている。ワシントン・ポストとのインタビューでは、「私は過去二回、(大統領選に)立候補した。私は大統領になりたいのだ」と語ったそうだ。


ロムニーが大統領選に色気を示しているのは、昨年の中間選挙で共和党が大勝利したことが背景にあるのだろう。いまやオバマの人気は地に落ち、民主党は有権者から飽きられている。そのような情勢分析を、自分なりにしているのだろうと思う。

だいたい前回の大統領選にしてからが、ロムニーには十分な勝算があったといわれていた。それがああいう結果に終わったのは、オバマの手柄ではなく、共和党のおごりの故の敵失だったという見方が強い。だから、こんどこそ気を締めて、党が一丸となって当れば、オバマには勝てる見込みがある。そう彼が読むには、それなりの理由があるといえる。

だが、民主党に対して共和党が有利な情勢にあると言っても、その候補がミット・ロムニーでよいかどうかは、十分議論の余地があろう。事実、今の時点では、共和党はジェフ・ブッシュで一元化しつつある。そこへロムニーが割って入ったのは、このままではブッシュで行くという方向が固まり、手遅れになりかねないという焦りがあったためだろう。

ロムニーには、三度目の正直が訪れるのか。この問いに対しては、ロムニーはもう賞味期限を過ぎている、という見方の方が強いようだ。なにしろ、今の時点でもはや67歳になる。かりに大統領に選出されたとして、その時点での年齢は70歳近くになる。アメリカ人が、そんな高齢の政治家を大統領に選ぶかどうかは、かなり疑問だと思える。

それでもロムニーが三度目の挑戦にこだわるのは、一度は死にかけたといわれた政治家が復活して、国民から拍手喝采されている事例が他国にあるのを見て、力づけられた所為かもしれない。







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