安倍晋三総理が民主党議員の質問に「日教組」ヤジをとばす

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今日(2月19日)行われた衆議院予算委員会の審議の中で、安倍晋三総理大臣が民主党の議員の質問に対してヤジを飛ばしたことが話題になっている。そのヤジと言うのは、「日教組」というものだった。ヤジを飛ばされた民主党の議員は玉木雄一郎氏。氏は、いま問題になっている農水大臣の献金問題について質問していたのだが、その質問を遮るかのように、安倍総理がヤジを飛ばしたということだ。飛ばされた玉木氏は、「総理ヤジを飛ばすのをやめて下さい」と抗議し、それを受けて大島予算委員長も安倍晋三総理をたしなめたそうだ。

こんな話を聞かされると、いまの日本の国は一体どうなっているんだと、ため息が出てきそうだ。玉木氏自身は、大蔵官僚の出身であり、民主党内では、どちらかというと右派に属する。日教組とはなんの係わりをも持たない。そんな議員に向って「日教組」とヤジを飛ばすのは一体どういうわけなのか、多くの人は疑問を持つところだろう。

だが、これは不思議でもなんでもない。安倍首相が、「日教組」とヤジをとばしたのは、ある意味自然なことなのだ。その意味とは他でもない、安倍首相が自分自身を右翼のごりごりであると自認していることのあらわれなのである。

日本の右翼と言っても、色々な流れがあるし、その政治的な発言も多様である。そんななかで一つだけ、すべての右翼に共通する特徴がある。それは、日教組を敵視しているということだ、日本の右翼はすべて、今日の日本人が堕落したのは日教組の責任だ、と心から思っている。彼らにとって日教組は、日本の右翼すべてにとっての不倶戴天の敵なのである。日本の右翼がある人物乃至団体に向って「日教組」と決めつける時には、お前は俺の敵だ、だから俺はお前を許さない、と言っているのである。

今日の衆議院予算委員会で安倍総理の口を突いて出たヤジは、玉木氏の質問に対する安倍総理の敵愾心が素直にあらわれたのだと考えてよい。

しかし、それにしたって、こういう行為は、少なくとも一国の首相に相応しい行為とは言えないだろう。




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