嘗ての盟友がネタニヤフを厳しく批判

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モサド(イスラエル諜報特務庁)といえば、イスラエルの情報特務機関として、アメリカのCIAに相当するようなものだ。その機関のかつてのトップで、ネタニヤフの盟友でもあるメア・ダガンが、ネタニヤフを厳しく批判している。理由は、ネタニヤフの政策のために、イスラエルが世界から孤立しつつあり、最近では、最大の庇護者であるアメリカとの関係も損なっているということだ。このままではイスラエルは深刻な危機に直面すると言って、3月に予定されている選挙で、ネタニヤフを権力の座から引きずり下ろすように、ダガンはイスラエル国民に呼びかけている。

ダガンが最も問題視しているのは、ネタニヤフが米議会の共和党勢力に余りにも擦り寄り、そのことで民主党との関係を決定的に損なっていることだ。ネタニヤフとしては、三月の選挙に先立って、(オバマ大統領の頭越しの形で)米議会で演説をすることで、国内の支持を高めようと目論んでいるのかもしれないが、そのことで、オバマ大統領との関係は無論、民主党との関係を決定的に損なうのでは、リスクが大きすぎる。何故なら、これまでイスラエルは、民主・共和両党とも良好な関係を保ってきた。それが、ネタニヤフの軽はずみな行為によって、民主党の支持を失うことになれば、イスラエルの国益は大きなダメージを受ける、そうダガンは指摘して、ネタニヤフを厳しく批判するわけなのであろう。

いまや、イスラエルをあからさまに支持している国は、アメリカと日本くらいだ(日本が何故そうするのか、よくわからないところがあるが)。そのアメリカの中で、イスラエルに対する超党派的な支持が崩れ、民主党が冷たい姿勢を取るようになれば、イスラエルは文字通り四面楚歌の状態に陥る。そうなれば、安倍政権下の日本の支持などは、屁ほどの重みも持たないだろう。








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