斎藤美奈子女史が無恥な国会議員を叱責

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先日、自民党の某女性国会議員が、国会審議での与党へのヨイショ質問の中で、八紘一宇を礼賛する発言をしたと聞いた時には、どうにも笑えないものを感じたものだが、質問者と与党とのやり取りが、今の安倍政権の体質を象徴しているようで、あまりにもしらけて見えるので、あえて物言う気にもならなかった。だが、ことが深刻な割に、たいして問題にもならず、大手メディアも大きく取り上げる様子がない。こういう風景を見せられると、なんだか唇さびしい気分になるものだが、当の発言を厳しく批判した人もいたことが最近わかって、少しは安心した次第だ。

この発言を批判したのは、日頃率直でユニークな物言いで知られる文芸評論家の斎藤美奈子女史。東京新聞の18日付のコラムに、「会心の無恥」と題して、批判の文章を寄せた。

女史は、当の女性議員の発言内容を、きちんと学問的に検証したうえで、「歴史のお勉強をサボると、こういう惨事を招くんですね」と言い、「侵略戦争を正当化したいという願望がなければこんな無知かつ無恥な発言は出ないはず。これが許されるなら『改革は進め一億火の玉の精神で』とか『五族協和こそ対アジア外交の指針』とかもOKになる。安倍談話の行方で注目されている政権。厳しく処分しないと禍根を残すよ」と叱責している。

これを読んだ筆者は、日本にはまだ、まともな考え方をする人が残っていたんだ、と胸をなでおろした次第だが、その後がいけない。斎藤女史にこう言われた安倍政権はどこ吹く風、当該女性議員の言ってることは当たり前のことじゃ、と言わんばかりの姿勢でいる。





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