タンボラ( Tambora )火山噴火から200年

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今年(2015年)は、インドネシア中部スンバワ島にあるタンボラ火山( Tambora )が噴火して200年の年。日本でも、火山の大噴火は他人事ではないので、改めて各方面から様々なコメントが出されている。

1815年4月10日に起きたタンボラ火山の噴火は、観測史上最大規模の噴火とされる。その物理的すさまじさは、高さが3900メートルあった火山の山頂が吹き飛ばされて2851メートルまでへっこんでしまい、その後に直径約6キロメートル、深さ約1100メートルの巨大な穴ができたことからもわかる(写真はNASAから)。この穴を見ただけでも、噴火のすさまじさが伝わって来る。無理もない、あのポンペイを埋没させたヴェスヴィオ火山噴火の20倍も大きな規模だったというのだ。

この噴火による死者は、71,000~121,000人だったと推定されている。噴火によって多量のばい煙が排出されたほか、大規模な津波も発生した。ばい煙は、大気圏を広範囲に蔽い、そのため地球の平均気温が1.7℃低下した。1991年のピナトゥボ火山噴火に伴う気温低下は0.5℃だとされているので、いかに桁はずれだったかがわかる。

近年は、火山活動についての研究が非常に進んできたが、まだ噴火を予知できる段階までには至っていない。日本では、昨年、木曽御嶽が噴火して多くの犠牲者を出したばかりだ。これも、噴火の可能性がかなり高い確率で予測できていたら、あるいは被害を出さずにすんだかもしれない。

タンボラ火山の研究が足掛かりとなって、火山噴火予知が前進することが期待される。








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