ホモ・ナレディ( Homo naledi )は原始人類の一員か

| コメント(0)
150902.homo.jpg

写真(National Geographicから)は、原始人類の可能性が高いとされるホモ・ナレディ( Homo naledi )。最近、南アフリカ・ヨハネスブルグの北西約50キロの所にあるライジング・スター洞窟の奥まったところから発見された骨の一部をもとに再現されたものである。この洞窟からは15体分の骨が回収されたが、そのうちの大部分は幼児のもので、そのほかいくつかの子どもの骨と一人分の老人の骨が見つかった。

これらの骨をもとに推測したところ、これらは我々人類の先祖たるホモ・エレクトゥスに非常によく似ているが、それよりもやや原始的な特徴があるという。脳の大きさがゴリラのそれに近いこと、手の指が内側に湾曲し、樹上生活に適していることなどである。体長は150センチ前後で、痩せており、手足が長いことが別の特徴だ。

人類学者たちの間では、これを人類の進化の中に位置づけることができるという説が有力だ。これらの骨の主体がどの時代に生きていたか、今のところ判らないので、詳しいことまでは断定できないが、ホモ・エレクトゥスよりも時代が遡るならば、それに先行する世代だということになり、また、ホモ・エレクトゥスよりも新しいならば、旧時代の猿人の分岐である可能性が高い。

これらの骨が埋まっていた場所は、洞窟の非常に奥まったところで、そこに近づくには幅の非常に狭い空間を通らなければならない。今回の発掘にあたっては、棒のように細く痩せた女性を煩わせたそうだ。そんなわけで、これらの骨の主体が、どのような事情でこの場所に入ったか、いまのところ謎だという。(ナレディとは、レソトの言葉で星と言う意味)





コメントする

アーカイブ