プーチンは気が狂っているか:米国防省の研究

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自分の気に入らない人間や、違う価値観をもって行動する人間を、「キチガイ野郎」とか「狂気に囚われている」とか思うことは、誰にでもある傾向だ。米国防総省の役人たちもその例に漏れないようだ。このたび、プーチンには「アスペルガー症候群(高機能自閉症)」があると結論付けた2008年の研究報告を発表した。この報告書の中で米国防総省は、プーチンが罹っている病気は、あらゆる決定に影響を及ぼす自閉症障害だとしたうえで、プーチンは、「危機的状況が起きた際、自分自身を落ち着かせ、また事態の進展に伴い理解を安定させるため、極端な統制へと転じる」書いている。要するにプーチンはキチガイ野郎だと言っているわけである。

この研究報告が出たのは2008年のことで、プーチンはすでにロシアの大統領職を退いていた。だから、プーチンがどんな人間だろうと、国際政治やアメリカの利益にとって当面は問題にならないと判断したのだろう。この報告書は一旦お蔵入りになった。それが今になって持ち出され、世界に向かって公表されたのは、最近のプーチンの行動が、米国防総省の目には余りにも異常で、見逃しがたいと映ったからだろう。プーチンがこんなにも異常で、見逃しがたい行動をとるのは、プーチンが狂っているためだと、自分にも世界にも言い聞かせることで、精神的な公衆衛生の向上に寄与したいというわけだろう。

ところで、これは余計なことかもしれないが、喧嘩相手から、お前はキチガイ野郎だと言われるのと、お前は12歳の小僧だと言われるのとでは、どちらが腹のたつことだろうか。







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