醍醐寺三宝院:日本の寺院庭園

| コメント(0)
g301.1.JPG

三宝院は永久三年(1115)に遡る古い寺だが、応仁の乱で焼けて以降荒廃していたところを、秀吉によって再興された。有名な醍醐の花見はこの三宝院で行われ、その際に現在に伝わる庭園が整備された。池泉回遊式の見事な庭園で、秀吉好みの豪華な雰囲気に包まれている。

上の写真は、表書院の手前から庭園を望んだところ。表書院は国宝に指定されている。右手の菰をかぶせられた植物は蘇鉄。小堀遠州の弟子賢庭が、自分の署名がわりに植えたものである。

g301.2.JPG

池の水と白砂の文様とが対称的な調和を演出し、緻密に配置された石組と植栽とが派手な雰囲気を醸しだしている。いかにも秀吉好みの華麗さが感じられる眺めである。

g301.3.JPG

上の写真の眺めを逆から見たところ。何気なく見える石の一つ一つにも、それぞれのいわれがあるという。

g301.4.JPG

左手前が亀島、その奥が鶴島。石橋の形にも変化がある。なお、三宝院に接する醍醐寺境内には、五重の塔や本堂をはじめ平安時代以降の貴重な寺院建築が多数ある。






コメントする

アーカイブ