TIMEのPerson of the Yearにトランプが選ばれる

| コメント(0)
161201.trump.png

雑誌TIMEが、毎年恒例のPerson of the Yearにトランプを選んだ(写真は当該号の表紙)。紹介のコメントには、President of the Divided States of Americaと記した。これに対してトランプは、これを報ずるテレビ番組に電話出演して、感想を述べた。「選んでもらったのは光栄だが、"分裂"と書くのは嫌味だと思う。私はまだ大統領ではないので、分裂させるようなことは何もしていない」と言ったそうだ。

たしかにまだ大統領になったわけではないが、トランプがアメリカを分裂させるようなことをイメージさせる言動をしてきたことは事実だ。彼がウソをついていたのでなければ、その言動を実行に移すことによって、アメリカは確実に分裂していくだろう。

問題なのは、トランプとその仲間たちが、アメリカだけではなく、世界中を分裂させようとしていることだ。トランプの最高顧問たるバノンは、アメリカで手掛けたAlt-RightのSNSであるブライトバートを、ヨーロッパの各国でも運営し、フランスやイギリスやドイツの極右運動を後押ししようと目論んでいるそうだ。各国で極右運動を盛り立てることが、トランプ陣営にとってどのようなプラスになるのか、いまひとつわからないが、とにかく世界中を分断させることが、彼らにとっては愉快なことらしい。

バノンの構想はまだ日本まではカバーしていないようだ。日本には幸か不幸かすでに強固な極右SNS空間が成立しているので、おそらくバノンらの介入する余地はないと思う。






コメントする

アーカイブ