トランプはガキか?

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トランプがロシアのラブラフ外相らとホワイトハウスで会談した際に、ISにかかわる機密情報を漏らしたというので大きな騒ぎになっている。例によってオルタナ・ファクトが好きな側近たちが懸命にその事実を否定して、火消しにつとめているが、当の本人がそれを認めている。しかも誇らしげにだ。自分には、非常に貴重な情報が日々入ってくる、その情報をロシアの友人たちと共有したいというのだ。

このトランプの動きに接して、メディアだけでなく、共和党内部からも困惑の声が上がっているという。考えようによっては、大変なことだ。同盟国から機密を条件に提供された重要情報を、目下アメリカやその同盟国と敵対関係にあるロシアに漏らしたわけだ。メディアにはこれを、ロシアに対する利敵行為だとか、アメリカへの裏切りだとかいって非難するものもある。なかにはトランプをロシアのスパイだと言うものもあるらしいが、これはちょっと言い過ぎかもしれない。

非難の中でもっとも注目すべきは、トランプは自分のしていることがわかっていないのではないかと、トランプの未熟ぶりを指摘する意見だ。トランプは何もわかっていないガキだというのである。いまのアメリカはそんなガキが舵をとっている。だからどこへ連れていかれるかわからない、というわけである。

筆者などは、そんなトランプを遠くから見て、別段おかしいとも思わない。トランプはガキというより悪党といったほうがよい。アメリカの国益よりも、自分の私益を優先するようなところがある。露骨なネポティズムはその最たるものだ。悪党でなければやらないことだ。

トランプはナルシシズムの傾向が強いといわれるが、今回もその現れかもしれない。ともあれ、この会談の前日には、FBI長官をクビにしている。その動機はロシア・スキャンダルに蓋をすることだと推測されている。一方で、ロシア・スキャンダルを揉みつぶそうとしながら、当のロシアと仲良く話し、挙句には最高機密まで垂れ流しにしたわけだ。しかもその意味が全く分かっていないらしい。困ったことである。





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