E.T. スティーヴン・スピルバーグ

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E.T.は、地球の子供と宇宙人との交流をテーマにした作品である。スピルバーグは前作の「未知との遭遇」で、UFO で地球を訪れた宇宙人と、それを迎える地球人との出会いを描いていたが、それはほんの挿話程度の扱いで、宇宙人そのものについて多くを語ることはなかった。この「E.T.」では、その宇宙人に焦点を当てて、宇宙人のなんたるものかについて、また彼らと我々地球人との交流の可能性について、存分に考えさせる映画になっている。

題名にあるE.T.とは、Extra Terrestrial の頭文字である。文字通りには「地球外」という意味だが、この言葉で地球の外からやってきた生き物、つまり宇宙人を表わしているわけだ。その宇宙人の姿は、前作「未知との遭遇」で出て来た宇宙人をベースにして、それに肉付けをしているように見える。前作の宇宙人は、頭が大きくて銅は細く、手足が異常に長い、タコを思わせるような姿をしていた。この映画の中のE.T.は、でかい頭にずんぐりとした胴体を持ち、脚が極端に短いわりに、腕の方は長く、その先端には四本の指がついている。要するに、「未知との遭遇」におけるタコのような生き物と人間との中間のような生き物だ。

この生き物を乗せたUFO が地球を訪れ、その際に一体の子供を置き忘れて去る。というより、人間の追求から逃れ去る際に、一体だけが逃げそこなったのだ。その逃げそこなった生き物が、人間の子供と出会い、その子たちとの間で友情をはぐくむ。そして最後にはホームシックになった生き物が、故郷の星と通信して迎えに来てもらい、UFO に乗って宇宙へと旅立つところで映画は終わる。

「未知との遭遇」もそうだったが、人間が人間以外の高等動物を出会ったにかかわらず、その動物と人間とは対立関係に陥らず、仲良くするというコンセプトになっている。「未知との遭遇」では、両者は仲良くはするが共に暮らすまでには至らなかったのだが、この映画では、一時期とはいえ、人間と地球外高等動物が仲良く一緒に暮らすのである。

そんなわけで、複雑な筋書きがあるわけではなく、また、派手なアクションに乏しいにもかかわらず、結構見られるものになっている。子供だけでなく、大人も楽しめる良質のファンタジー映画といえるだろう。






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