おなかの悪いヤツは暗いヤツや頭の悪いヤツよりマシか?

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度重なる放言・暴言で世間を騒がし続けている麻生太郎副総理兼財務大臣が、また放言をしたというので世間を賑わしている。今度は自分が率いる派閥の政治資金集めのパーティで講演した際に、「暗いヤツを選ぶか、頭の悪いヤツを選ぶか、だったら、おなかの悪いヤツが一番いいぐらいじゃねぇか」と言ったそうだ。この発言は、2012年に行われた自民党総裁選に関連したもので、「暗いヤツ」は石破茂、「頭の悪いヤツ」は石原伸晃、「おなかの悪いヤツ」は安倍晋三の各氏をさすそうだ。

こう言われた当人たちがどんな思いでいるか、それは伝わってきていないが、すくなくとも愉快には思わないのではないか。言った本人と言われた三人はみな自民党の仲間同士である。その仲間同士でこういう不穏当な発言をするというのは、放言や暴言の域を越えているのではないか。

麻生副大臣は何故かくも不穏当で常軌を逸した発言を続けるのか。世間では色々な推測が飛び交っているようだ。有力な意見としては、麻生氏はエリート意識が強過ぎて、その結果が変な特権意識につながり、それがこんな発言を平気でさせているのではないかというのがあるが、いやそうではなく、麻生さんは年をとってボケてしまったのだというのもある。

たしかに麻生副総理には独特の特権意識があるようだ。こうした特権意識は日本の旧来の支配層に属する人々に共通するもので、麻生副総理の場合にはそれが増幅した形で現れているといった見方もある。わざと尊大に振る舞い、俺は誰よりも偉いのだと見せびらかしたがる。こういうのは、誰が見ても鼻持ちならない眺めになるが、日本の場合には、とくに政治にかかわる場合にはそんなに不自然とも思われないでいる。だからこうした発言が跡を絶たない。

麻生太郎副総理兼財務大臣は、他人に対しては尊大だが、その尊大さが自分に向かっては異様な自己愛の形をとるようで、面と向かって批判めいたことを言われると、絶対許せないという感情を抱きがちなようだ。先日も、国会の質疑の中で、自分の名が「あさ なまたろう」と言われたことがあると言って、怒り心頭と言った表情を披露していた。「あさ なまたろう」とは、決してありえない言い間違いではない。「なまたろう」ではなく「なまたまご」と言われたのなら、怒るのも当たり前と誰にも思ってもらえようが、「なまたろう」と言われたくらいで怒るのは大人げない。

それはともかく、自分に対して言って欲しくないことを、他人に対して平気で言うというのはフェアではない。一国の副総理ともあろう者が、まじめにそんなことを言うとは考えにくいから、麻生太郎はやはりボケているのだと思われても仕方がないのではないか。





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