ドイツが対ロ戦争への関与を深める

| コメント(0)
今般のウクライナ戦争をめぐって、ドイツは攻撃能力の高い戦車レオパルト2をウクライナに供与することを決定した。あわせて、他国が保有するレオパルト2をウクライナに供与することを認めることとした。これは、西側による対ロ代理戦争の一層の深まりを意味するだけではなく、ドイツが軍事大国として対ロ戦争に本格的に参加することを意味する。

ドイツはナチスの時代に、対ソ戦争を仕掛け、2000万人以上のロシア人を殺した歴史がある。そのことについて、戦後長い間冷戦があったこともあり、ドイツはロシアとの間で十分な清算をおこなったとはいえない。そのうえで今回、対ロ戦争に本格的に関与するというのは、独ソ戦の意趣返しかとあやぶまれるところだ。

もっともドイツの指導者は、いままではウクライナへの武力提供には慎重な態度をとってきた。すくなくとも、ドイツが単独でウクライナに本格的な武器支援を行うということは控えてきた。それが今回本格支援に舵を切り替えたのは、アメリカやほかのNATO諸国への配慮からだったと言われている。ドイツ単独では、独ソ戦の再開かと思われる恐れがあるが、同盟国と一緒なら、そうは目立たないだろうと思ったのか。

ともあれ、今後NATOが前面に出て対ロ戦争を激化させていくことが予想される。西側はもしかして、根強いルッソフォビアにかられて、ロシアをせん滅することを願っているのかもしれない。どうころんでも、怖ろしいことである。





コメントする

アーカイブ