
「ラファイエットはくたばった、ざまあみろ(Lafayette!...Attrappe, Mon Vieux)」と出されたこの作品は、英雄ラファイエットの葬儀をテーマにしたもの。とはいっても、ラファイエットの葬儀の様子は遠景として描かれ、全面いっぱいにルイ・フィリップが描かれている。
そのルイ・フィリップは、葬儀屋の格好をして、合掌しながらラファイエットの死を悼むふりをしているが、よく見ると、ほくそ笑んでいるのがわかる。ルイ・フィリップは、自分にとっての最大のライバルであるラファイエットの死を喜んでいるのだ。
「立法府の腹」と同じく、「月刊石版画協会」から、大判石版画として刊行された。ドーミエの風刺精神が躍動する傑作である。
(1834年5月 リトグラフ 29.2×47.9㎝)
コメントする