三年半ぶりに小宴を催す:新丸ビルのイタリア料理店デリツィオーソにて

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山子夫妻及び落子と久しぶりに会った。このメンバーで集うのは、松子の一周忌以来のことだから、実に三年半ぶりのことだ。コロナ騒ぎがあったり、山・落両子の体調がさえなかったりで、なかなか会う機会を作れなかった。この年になると、いつでも会えるという保証はないので、こうして会えるのはうれしいことだ。場所は東京駅近くの新丸ビル五階フロアにあるイタリア料理店デリツィオーソ・フィレンツェ。手ごろなランチコースがあるので人気の店だそうだ。そこに昼前に集合し、みなでランチを楽しんだ次第。無論ワインも味わった。

山・落両子とも顔色がよく、元気そうに見える。山子はまだ完璧とはいえないが、外出に耐える体力を取り戻しつつあるようだ。先日は夫婦で和歌山方面に旅行してきたという。和歌山まで飛行機で飛び、そこからレンタカーを借りて熊野古道方面をドライブし、また和歌山動物園に立ち寄ってパンダを見たそうだ。小生もつい数日前、上野動物園に遊んでパンダを見ようとしたが、長い行列に怖気づいてやめました、そのかわりにサル山のサルに見とれましたと言ったところ、数年前に四国方面に旅行した際の、淡路島でのサル山のサルの思い出がなつかしいと山子の細君が言った。

落子は、一時は昼間から酒を浴びるほど飲んだせいですっかり体調を崩してしまい、とても外出できるような状態ではなかったが、最近は昼間に飲むことを控えるようにしたおかげで、体調がよくなったという。年を考えると、昼間から飲むのは剣呑かもしれないね。

ところであんたはどんな具合かねと聞かれたので、小生はいたって元気で、毎日一時間の散歩にはげんでいます。おかげで体調はすこぶるよろしい。また、小生は自分の昼食は自分で作ることとしており、毎日料理を楽しんでいます、そのおかげもあって知能のほうもそんなに衰えてはいないように思います、と答えた。

知能といえば、いまや世界中でボケ老人が闊歩しており、いろいろと迷惑をかけている。ロシアのプーチンとかアメリカのバイデンといった老人はもっとも程度の悪いボケぶりで、小生などは悪ボケと呼んでいますが、日本でも半ボケの老人たちが世間に迷惑をかけているのは実に情けない状態です。こう言ったところが、話題はウクライナ戦争とか、台湾有事とか、あるいは数日前に自衛隊の幹部が突然消えてしまった話などに及んだ。今の日本は、敵基地攻撃能力などと、勇ましいことを言っている割には、その攻撃の先頭にたつべき将軍たちが、突然消えてしまうのでは、われわれ国民は安心して寝ていられないですな、と感想を述べあった次第だ。

ウクライナ戦争を終わらせるには、ロシア国民がプーチンを引きずり落すことが必要であるが、その可能性はどれくらいだろうかと山子言うので、ロシア国民がプーチンを引きずり落とす可能性はゼロではないと思うが、西側がプーチンを打倒することはまずないだろうと小生は言った。ロシア国民は、独特の民族意識を持っていて、他民族の攻撃に対しては一致妥結して反撃してきた歴史がある。そのロシア人国家を、西側が力で屈服させることはできないだろう。なにせ、第二次大戦に際しては、ナチス・ドイツに2600万人も殺されながら、ついに屈服することがなかった。そういう国民を屈服させることは不可能といってよい。ではこの戦争はどのくらい続くのかねと落子がいうから、おそらくあと数年は続くだろう。その場合、ウクライナがタオルを投げることはあっても、ロシアが降伏することはまず考えられないでしょう。

台湾問題については、台湾はもともと中国とは人種が違うのだから、独立させてやったほうがよいと山子が言うので、たしかにそういう考え方も成り立つね。台湾というのは人種的にも文化的にも一枚岩ではなく、内省人と呼ばれる原住民系と、外省人と呼ばれる大陸系との混合部隊だ。そのうち内省人の間に独立志向が強い。かれらは日本に融和的な感情をもっているので、かれらをそそのかして中国から分離独立させ(かつての朝鮮のように)、あわよくば、日本が再領有することも不可能ではない。もっともそれを実現するためには、日本が対中戦争に圧勝し、台湾の親日勢力を育成する必要がありますが。

こんな具合に、かなりきな臭い話題に興じた次第だったが、そればかりではない。コロナが収束して世の中が正常に戻ったので、まだ元気なうちにこのメンバーで旅行したいね、という話も出た。山子の細君は先日の和歌山旅行がいたく気にいったようで、私が運転しますから、是非行きましょうよという。一方亭主のほうは、どういうわけか弘前に行ったみたいという。弘前に行くなら、どうせのこと、是非桜の季節に行きたいね。それまで待つのも能がないから、今年中にどこか適当なところに行きましょうよ、ということになり、後日日程を調整して、是非実現しましょうということになった。

こんな次第で、このメンバーで三年半ぶりに催した小宴は、まずまず満ち足りた雰囲気を味合わせてくれた。松子の細君にもいずれ加わってもらえるよう願いたいですね。

ところでこの日の新丸ビルは、週末にかかわらず大勢の人で雑踏し、われわれが食事をした店を含めて、どの店も満員の繁盛ぶりだった。むしろ週末だからこそ混雑していたのかもしれない。昔の丸ビル界隈は、完全なオフィス街で、週末の人出は少なかったものだが、いまや観光地化して、それこそ世界中から人が集まるようになってしまったようである。そのビルからは、特に五階あたりから、東京駅の洒落た姿を臨むことができるというので、われわれは適当なスポットを探り当てて、その雄姿を眺めた次第である。





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