青い騎士 ラウル・デュフィの世界

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「青い騎士(Le cavalier bleu)」と題されたこの絵は、タイトルからして、ドイツ表現主義を連想させる。アウグスト・マッケやエミール・ノルデらが1911年に結成した表現主義運動は「青い騎士(Blaue reiter)」と称していた。デュフィはそれに敬意を表してこの絵を描いたのであろう。

ドイツ表現主義運動を象徴する作品として、フランツ・マルクの「青い馬」が有名である。それは荒野を背景に青い色の馬がほぼ正面を向いて立っているところをとらえたものだ。

デュフィのこの絵は、青く塗りつぶされた背景から、白い馬にまたがった騎士が浮かびあがるように描かれている。騎士は赤を交えた派出な色合いの衣装を着ている。顔も赤く塗りつぶされている。

(1914年 カンバスに油彩 66×81㎝) 





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