ニースの桟橋 ラウル・デュフィの世界

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dufy26.1.La Jetée et la promenade de Nice.jpeg

「ニースの桟橋(La jetée, promenade à Nice)」と題されたこの絵は、カジノで有名なニースの海岸風景を描いた作品。ニースはイタリアとの国境に近い地中海の沿岸の町。近くには映画祭で有名なカジノ都市カンヌや、やはりカジノで有名なモナコがあるので、このあたりはカジノの天国といってよい。

この絵に描かれているのは、桟橋に面したカジノの建物と、遊歩道である。ニースには二件のカジノがある。こちらはカジノ・リュールといって、こじんまりしたほう。

構図といい、色彩配置といい、デュフィでなければ思いつかない斬新な組み合わせである。建物や樹木が明確なラインで表現されているので、マティスのフォーヴィズムズムとよく比較される。

(1926年 カンバスに油彩 38×46㎝ パリ市立近代美術館)






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