オレンジのコンサート ラウル・デュフィの世界

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「オレンジのコンサート(Le concert orange)」と題されたこの絵は、別名を「赤いチェロの五重奏団」という。デュフィは、ミュンシュとの付き合いから、オーケストラを描いたものだが、この作品は小規模な楽団を描く。その分、演奏家の息遣いがストレートに伝わってくる。

油彩画なのだが、色彩の明るさや、ラインの強調などから、水彩画のように感じさせる。要するに軽快なイメージの作品である。

室内楽ではあるが、会場は結構大きい。二階席まで満員の聴衆を巻き込んで、会場全体を弦楽器の音が満たすさまが感覚的に伝わってくる。

(1948年 カンバスに油彩 60×73㎝ パリ、ルイ・カレ画廊)






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