アメリカ映画「コーダあいのうた」 バークリーをめざす少女

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2021年のアメリカ映画「コーダあいのうた(CODA シアン・ヘダー監督)」は、両親と兄が聾者という家族とともに暮らす少女の物語。家族は漁を生業としており、少女も夜明け前に起きて船に乗っている。彼女は高校三年生で、学校ではコーラス部に入っている。コーラスの指導教員が、彼女の才能に注目し、バークリー音楽大学を目指せという。しかし、彼女は家族にとって不可欠な存在。自分勝手な行動は出来ないと悩むが、両親が彼女の意思を尊重して入学試験を受けさせる。彼女が歌うのを家族は聞くことができない。だが彼女が合格すると喜ぶのだ。彼女が住んでいる港町はグロスターのようだから、バークリーのあるボストンの近くだ。なんとか通えるのではないか。

家族は二つの悩みを抱えている。一つは仲買人によってあまりに低額で買い取られること。売上代金の6割をとられてしまう。そこで父親は自分で販売したいと考えている。しかしそれは容易なことではない。もう一つは、政府が資源保護を理由に漁獲高を制限しようとしていること。逆らうと罰せられる。そこに父親らは憤りを感じる。しかし監視員が船に乗り込んできて、我が物顔に振舞うのを止められない。

少女は、毎日魚臭いとして同級生からいじめられる。また、親しくなった男子に両親の性交シーンを見られてしまい、それがもとで同級生たちに嘲笑される。少女は男子が言いふらしたと受け止め、その男子に怒りをぶつける。一方両親は娘らに性交シーンを見られても恥じらう様子を見せない。夫婦が性交するのは当たり前のことだ。

少女には色々なことが起きるが、最後には念願をかなえてハッピーエンドになる。ハッピーと言えば、コーラスの指導者が部員たちに課題を課すときに、ハッピーバースデイを歌わせる場面がある。この歌を歌うと、声の質がよくわかるというのである。少女はソプラノだ。






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