ブレイクの挿絵

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第六圏から第七圏へ下りてゆく途中に高い崖がある。そこで小休止をとりながら、ヴィルジリオは地獄の最も下の諸圏について話す。いままでの六つの圏が上層の圏とすれば、これより下の圏は下層の圏で、そこには今まで以上に罪深き人々が閉じ込められている。

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ダンテらが墓場のあたりを歩いていると、一人の男呼び止められる。その男はダンテと同じ故郷の者フィレンツェ人であり、ダンテにとっては敵の党派の一員ファリナータであった。彼らの党派はダンテの党派たるグェルフィ党を二度にわたってフィレンツェから追放したのであった。

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天使は怪物を一喝して門をあけさせると、彼らには何もいわずに引き返していった。さながら他に急ぎの用事があるように。そこでダンテとヴィルジリオは、ディーテの町に中へと入って行く。

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ダンテとヴィルジリオがステュクスを船で渡ってディーテの町の門前に至ると、そこにはさまざまな怪物が待ち構えていて彼らを追い払おうとする。さすがのヴィルジリオも、これまでのように、彼らを脅かして無理に入ることができないでいる。怪物のなかでも手ごわく見えたのは、復讐の三女神エリニュス、その姿を目にしたものを石に変えてしまうというメドューサ、そして見た者を永遠に地獄へ閉じ込めるというゴルゴンなどであった。

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ダンテとヴィルジリオがスチュクスの沼を船で進んで行くと、やがて一人の亡者が現れて船に乗ろうとする。その亡者をヴィルジリオは船に乗せじと、沼へ突き落そうとする。

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ダンテとヴィルジリオが塔の下にたどり着くと、やがて一艘の舟がやってきて、二人を乗せ、ディーテへ向かって進んで行く。ディーテはスチュクスの沼に囲繞された町で、堕天使と重罪人が落ちるところだとされる。

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第五圏にはスュクスという沼がある。その沼には泥にまみれた人々が互いにきずつけあっていた。その様を二人は見る。

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第四圏は、財貨を貯めるものと浪費する者とがいがみ合っているところ。彼らの運命を左右しているのは命運の女神である。そこで命運の女神について、その特徴が語られる。

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二人が第三圏を下りて第四圏に入ろうとすると、その入口にプルートーが控えていて行く手を阻もうとする。それをヴィルジリオが一喝して二人は先へと進む。

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怒り狂うケルベロスをヴィルジリオが手なづけると、ダンテは、フィレンツェの人チャッコに話しかける。するとチャッコは、フィレンツェに降りかかるであろう凶事について予言し、また、ダンテが会いたいと望んでいる人々がどこにいるか教えてくれた、

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地獄の第三圏の獄卒ケルベロス。ケルベロス(チェルベロ)とは、ギリシャ神話に出てくる怪物で、地獄の番犬と言われていた。その形は、頭を三つ持ち、ヘビの尾、そして首の周りには無数のヘビがまとわりついている姿であらわされる。

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第二圏で気を失ったダンテが正気を取り戻すと、すでに第三圏たる貪欲者の圏にいた。ここは貪欲の罪によって落とされてきた罪人どもがいるところ。彼らは、休みなく降る雨に濡れそぼちながら、三頭の怪獣ケルベロスに身を引き裂かれ、永遠にのたうちまわる運命にある。

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第二圏に入って行ったダンテらは、そこで二人の人々を見る。フランチェスカ・ダ・リミニとパオロ・マラテスタの亡霊である。フランチェスカはラヴェンナの城主の娘であったが、隣国の城主ジャンティオット・マラテスタと政略結婚させられた。この際、醜男であったジャンティオットは、結婚が成立しないことを恐れて、色男であった弟のパオロを替え玉に立てた。フランチェスカとパオロはお互いに一目惚れして、愛し合うようになった。

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ダンテとヴィルジリオは、第一圏から第二圏へと降りてゆく。第二圏は、自分の意思でキリストの教えに背いた者たちが落ちてゆく最初の圏である。その入り口にはミノスと言う怪物が居座っていて、落ちてきた亡者たちに、それぞれ相応しい場所を割り当てる。

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ダンテらはさらに先に進んで、城の麓に至り、城をめぐる流れを渡って緑さわやかな草原へと進んだ。するとそこには、キリスト以前に死んだ偉大な人々が、群をなしているのが見えた。その人々を、ダンテはひとりずつ確認してゆく。

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眠りから目覚めたダンテは、自分たちが三途の川を渡り終えて、地獄の淵に立っていることに気づく。ダンテはヴィルジリオに導かれて地獄の第一圏に立ち入った。地獄は漏斗状になっていて、上から順に九つの圏に別れており、次第に底のほうへ下降していくというイメージになっている。

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ダンテらは亡霊たちとともに渡し船に乗る。カロンは亡霊に向って櫂を振り回し、自分のいうことを聞かせようとする。その様子を見ていたダンテは、恐ろしさの余りに身に汗し、ついには意識を失ってしまう

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地獄の門をくぐると早速、大勢の人々のうめき声や叫び声が聞こえてくる。彼らは天国へ行くことができず、とりあえず地獄の門へと落された人々である。ここから三途の川を渡って地獄の中へと入って行き、それぞれ自分に割り当てられたところに向かっていくのである。

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ダンテとヴィルジリオが地獄の入口にやって来ると、門の上には銘文が掲げられていた。その銘文は、この門の先には永遠の地獄が控えていると告げていた。その銘文を読んだダンテとヴィルジリオは、一層意を強くして地獄へ向かって進んで行く。

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第二曲では、地獄へ向けてのダンテとヴィルジリオの出発に当たり、ヴィルジリオが何故ダンテを迎えに来たか、その理由を語る。つまりヴィルジリオに託されたミッションの内容が語られるわけである。

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