フラゴナール(Jean Honoré Fragonard 1732-1806)は、ロココ美術最後の巨匠である。ロココ美術最大の特徴である優雅で絢爛で神話的なモチーフを描き、時代の好みに応えた。彼の全盛期は、ルイ16世の治世時代と重なっている。そのルイ十六世が体現していた時代の精神を美術の世界で表現したのがフラゴナールであった。そんなわけでフランス革命がおこり、ルイ十六世が首をちょん切られると、フラゴナールの時代も終わった。かれは最晩年に、アカデミーの幹部としての資格で、ルーヴル宮殿に住むことを許されたが、1805年にそこを追い出され、翌年に死んだ。
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