地球と宇宙の科学

最近「人新生」という言葉を見かけるようになって、どんなことだろうと気にしていたところが、雑誌「世界」の最近号が、「人新生とグローバル・コモンズ」と題する特集を行った。何本かの小論文が寄せられており、それを読むと、人新生という概念の内容と、それとグローバル・コモンズとの関係がよくわかる。

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(ベテルギウスのイメージ図 ESOより)

オリオン座のα星ベテルギウスに異変が起きているというので話題になっている。昨年の秋ごろから明るさが弱くなり(つまり暗くなり)、すでにα星の資格を失って、β星のランクになってしまったという。この星はもともと変光星といって、明るくなったり暗くなったりを繰り返してきたのだが、今回はかなり様子が異なっている。どうも、星がその生涯を終え、超新星爆発に近づいているのではないかと推測されるのだ。

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ブラックホールの撮影に初めて成功したというニュースが入って来た。いまから百年ちょっと前に、アインシュタインが一般相対性理論を発表したことがきっかけで、ブラックホールの存在の理論的可能性が指摘されるようになり、それを裏付けるような間接的な証拠は集められてきたのだったが、ブラックホールそのものを直接撮影した業績はなかった。だから今回の撮影は、宇宙研究上エポックメーキングな意義を持つ。

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ケンタウルス座に位置するプロキシマ・ケンタウリ(Proxima Centauri)は、太陽系に最も近い(約4.3光年)恒星系として知られており、そこには十個程度の惑星の存在が推測されていたが、この度、そのうちの一つが、国際天文学研究機関ESOのチームによって発見された。この惑星は、親星の名にちなんで Proxima Centauri b と命名された。

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太陽が三つある惑星が発見された。ケンタウルス座の方角約340光年の距離にある惑星HD 131399abだ。イメージ図(K. Wagner et al)にあるように、中心部に大きな恒星があり、そこからかなりの距離を置いて、双子のような二つの恒星が絡み合いながら中心部の恒星の周囲を回っている。この中心の恒星と双子星の間に挟まれた空間に、この惑星は存在している。

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一昨年(2013年)11月の噴火から一年半以上にわたって噴火を続ける西之島、このように長期の噴火は過去に観測されたことがないそうだ。この噴火によって、直径二キロ、海抜140メートル以上の火山島に成長した。その地質学的・生態学的な意義については、世界中から注目されている。なかでも、この噴火が、地球上における大陸生成の謎に手がかりをもたらすのではないかと大きな期待が寄せられている。NHKスペシャル「新島誕生 西之島  ~大地創成の謎に迫る」は、そんな期待に応えようと、興味深い調査結果を放送していた。

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NASAの宇宙探査機ニュー・ホライズンスが、先日(7月14日)冥王星に最接近し、そのまま通過し去った。その際に冥王星本体と五つの衛星についての詳細な画像を撮影したほか、冥王星の組成などを知る手掛かりになる情報を集めた。それらの映像や情報は今後16か月かけて地球に送られてくるそうである。

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NGC2841は、大熊座にある渦巻き銀河である。ハッブル宇宙望遠鏡の観察により、地球から4600万光年離れていることがあきらかにされた。直径が15万光年以上あり、我々の天の川銀河よりもかなり大きい。

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EGS-zs8-1は、うしかい座にある銀河で、観測史上地球から最遠の距離にある。この銀河は米イェール大学の観測チームによって発見されたが、チームの測定によれば、その距離は地球から131億光年離れている。宇宙の最古の時期に形成された銀河の一つで、生誕の時期はビッグバンから6億7千万年後のことと推測される。

NGC1300

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NGC1300は、エリダヌス座にある棒渦巻銀河である。棒渦巻銀河とは、中心部が棒状を呈し、そこから渦状腕が伸びているもの。この映像(NASAから)を見ると、中心の部分が棒状を呈しているのがわかる。

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バタフライ星雲 NGC6302 は、さそり座にある双極性の惑星状星雲である。惑星状星雲とは、超新星爆発を起こさなかった恒星が、消滅の寸前になるもので、飛散した物質が中心核の白色矮星の光りを浴びて、光って見えるものである。惑星状星雲が双極性の形をとるようになるメカニズムは詳しくわかっていない。現象的には、この映像(NASAから)のように、バタフライが羽を広げたような形になる。

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オリオン大星雲( Orion Nebula M42 )は、オリオン座三連星の中央の星の下に広がる星雲で、馬頭星雲の右手に見える。星雲としては古くから知られている。明るい散光星雲で、肉眼でも見分けられる。この映像(NASAから)は、ハッブル宇宙望遠鏡のデータをもとに作成したものである。

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今年(2015年)は、インドネシア中部スンバワ島にあるタンボラ火山( Tambora )が噴火して200年の年。日本でも、火山の大噴火は他人事ではないので、改めて各方面から様々なコメントが出されている。

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馬頭星雲( Horsehead Nebula )は、オリオン座にある暗黒星雲である。三連星の東端にあるアルタニクのそばに、巨大な暗黒星雲が広がっているが、その一部が馬の頭のように見えるところから、こう名付けられた。

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キャッツアイ星雲(NGC6543)は、りゅう座にある惑星状星雲である。惑星状星雲というのは、恒星が寿命を迎えた後、超新星とならない場合にとる形の天体である。一定以上の質量の恒星は、寿命を終えると超新星爆発を起こすとされるが、質量の小さいなどの理由で超新星爆発を起こさないものは、赤色巨星となったあとに周囲に拡散していく。その際に放出された大量の物質が、白色矮星となった中心核の光に照らされて、まとまった天体として見える。

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小マゼラン雲(Small Magellanic Cloud)は、大マゼラン星雲とともに、天の川銀河の伴銀河である。南半球からしか見えないが、肉眼でも(雲のようにぼんやりとしてではあるが)見えるので、南半球ではポピュラーな天体である。名前のマゼランは、この天体を最初にヨーロッパ世界に紹介したマゼラン船団にちなんでいる。

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写真(NASA提供)は、一角獣座にある特異変光星V838モノセロティスと言う天体。2002年に初めて観測された。当初は超新星爆発と思われたが、現在では、超新星爆発と通常の新星爆発との中間の現象と考えられている。初観測以来、観測が継続されているが、規模が大きくなったり、逆に小さくなったり、10年余りの短い期間に、複雑な現象を見せている。

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創造の柱とは、ヘビ座のわし星雲(M16)に位置する天体。ガスの塊が三つの柱のように聳え立っている。そこでは、新たな星が日々生成されているところから、創造の柱と名づけられた。

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写真(NOAOから)は、とも座の方角にあるガスと塵からなる星雲CG4。1976年に発見されたが、最近その形や構成などが詳しくわかってきた。形については、その細長いさまから「神の手」などと言われ、またその先端部分は、野獣が大口を開けているようにも見える。この大口の部分の直径は1.5光年、全体の長さは8光年と推測されている。

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写真(NASAから)は、魚座の一角にあるNGC7714銀河。銀河を取り巻くようにして、かたつむりのような形の渦巻き模様が見える。これは、銀河の周辺部のガス状物質が、他の銀河の引力に引っ張られてできたものだ。この画面には見えていないが、渦巻き模様の先端の方角に別の銀河があると推測される。その銀河はとりあえず、NGC7715と名づけられている。

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