世界情勢を読む

モーター・シティと言われ、かつてはビッグスリーが本拠を置いていた米中西部の大都市デトロイトが、財政破たんから、連邦破産法9条の適用を申請した。負債総額は180億ドル(日本円で約1兆8000億円)に達し、自治体の破産としては過去最大規模になる。

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ブログでプーチンのロシアを批判し続け、反プーチン・デモの先頭にも立ってきたアレクセイ・ナヴァーリヌィ(Алексей Навальный)への判決が下った。訴追そのものは、反プーチン・デモに対するものではなく、経済犯罪とされるものだが、この犯罪なるものについて、ナヴァーリヌィは材木の取引に関して国有企業に不利な契約を結ばせ、損害を与えたとして、懲役5年の実刑判決が言い渡されたのだ。

筆者は法律の専門家ではないが、それでもコモン・ロー(Common Law)とシビル・ロー(Civil Law)の区別くらいはつく。簡単にいえば、コモン・ローはイギリスの法システムを現す概念で、シビル・ローはヨーロッパ大陸系の法システムを現す概念だということだ。世界的な視野からすれば、シビル・ローが優勢で、イギリスのほか、カナダやオーストラリアなどイギリスの文化の影響を強く受けた国以外には、殆どの国がシビル・ローを採用している。日本ももちろんそうだ。

昨年(2012年)2月、フロリダ州で黒人少年トレイボン・マーチンさんが、ヒスパニック系の白人ジョージ・ジマーマンに銃で殺害された事件について、フロリダ州裁判所が無罪判決を出した。ところがこの判決を不服だとして、全米各地で抗議行動が起こった。抗議行動をする人たちの言い分は、この裁判は人種差別の偏見に毒されたもので、加害者の白人に対して甘すぎるというものだ。

先日、ロシア海軍と中国海軍が共同軍事演習を行い、両軍合わせて21隻の軍艦が、宗谷海峡を通ってオホーツク海に抜けた。これを日本の事情通は、中国の日本に対する牽制と理解したむきが多かったようだが、それだけではないようだ。というのも、今度はロシアが単独で、極東地域ではソ連崩壊後最大となる16万人規模の大軍事演習を、陸海空の三軍共同で行ったからだ。これが、日本を想定した訓練であることは隠しようがない。つまり、中国のみならずロシアも、日本を仮想敵国として、軍事的な準備を怠っていないということを意味している。
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軍によるクーデターが起こった後のエジプトの様子が、いま一つ良く見えてこない。モルシ支持側に51人の死者を出した弾圧騒ぎや、暫定政権による組閣の動きなどについても、断片的に伝わってくるだけで、全貌が見えない。これは日本のマスメディアが鈍感なだけではなく、世界中の有力メディアも全貌を掴めていないということのようだ。

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昨年(2012年)10月、女性の教育権を訴えたことでタリバーンの怒りを買い、頭に銃弾を受けたパキスタン少女マララ・ユスフザイ(Malala Yousafzai)さんが、16歳の誕生日を迎えた7月12日に、国連本部で演説を行い、「テロリストに口を封じられることはない」と力強く語ったそうだ。

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どの国の国民にも、隣国についてのステロタイプなイメージがあるらしいが、ドイツ人は隣国についてどんなイメージを抱いているか。ブルガリア人デザイナーのヤンコ・ツヴェツコフ(Yanko Tsvetskov)が、そんなイメージ・マップを作成して、出版した。本の題名は「偏見の地図」という。

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ブラジルの各都市で燃え上がったデモ騒ぎが世界中の耳目を集めている。テレビで映し出されたデモのプラカードには、ワールドカップはいらない、FIFAは出ていけ、などと書いてあるから、ワールドカップ反対デモかと思えば、そうではないようだ。デモ参加者たちが怒っていることは明らかに伝わってくるのだが、彼らが何に対して怒っているのかが、いまひとつわからないのだ。

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メドヴェージェフの政治生命がそんなに長くは続かないだろうと、事情通は見ているそうだが、そのメドヴェージェフの後継者として取りざたされているのがクドリン(Алексей Леонидович Кудрин)前財務相だ。

カシミール地方を巡る中印間の対立は、双方が紛争の現場から退却することで大事にならずに済んだ。この事件は中國側の現地指揮官の判断によるもので、中央政府が関知していない局地紛争だという位置づけで、双方の政府が表沙汰にすることを避けた結果だといわれる。

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プーチンの側近中の側近として知られるヴラヂスラフ・スルコフ(Владислав Сурков)が副首相の職を解かれ、政治の表舞台から去ることとなった。スルコフと言えば、ナーシなど社会運動体の組織者として行動的な面を持つとともに、国家民主主義を唱えるなどイデオローグとしての側面も持つ。物理的にも理論的にもプーチンを支える懐刀だったわけだ。その男が何故権力の座から追われたか。

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上の図は、COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病気を治すための手術を受けた場合に、患者が医療機関から請求される医療費の額の、医療機関ごとの分布を表したものである。連邦メディケア&メディケイド・センターの公表データをもとに、ハフィントン・ポストのスタッフが作成した。

8日付の中国共産党機関紙「人民日報」が、「歴史的な懸案で未解決のままの琉球(沖縄)問題を再び議論できる時が来た」と主張する論文を掲載したそうだ。党・政府の見解を反映する同紙が、沖縄の主権を云々し、中国に領有権があるかのようにいうのは極めて異常に見えるが、中国側の理屈によればごく当たり前のことなのかもしれない。

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銃規制を巡って揺れているアメリカで今度は、5歳の男児が2歳の妹を射殺するという事件が起こった。地元の検視当局は「常軌を逸した事故の一つにすぎない」といっているそうだが、問題なのは、この事故で使われていた銃が、男児の所有する銃であったことだ。アメリカではいま、児童向けの小型ライフル銃が公然と売られており、ウオルマートへ行けば、一丁110-140ドルで買うことが出来る。今回男児が使ったクリケットという児童向けの銃は、2008年の一年間に6万丁販売したということだ。まさに銃社会アメリカだ。

カシミール地方における中印国境紛争は長い歴史があるが、なかなか解決の目途はたたない。そんななかで、これまでインド側が実効支配していた地域に中国軍が入り込み、軍事拠点さえ築こうとしているとして、インド側が反発。互いに軍が睨みあう状態が2週間以上続いているという。いまのところ軍事衝突に発展する可能性は弱いというが、それはインド側が自制しているためだと見られている。
中国が軍事力で日米をしのぐ、そんな日が遠からずやって来る。米国の外交・安保専門家グループが、中国がいまの勢いで軍事力を増強し続けたら、2030年の時点で日米の軍事力をしのぐだろうと予想しているそうだ。(5月3日朝日新聞朝刊の記事)

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昨年12月に起きた女子学生への集団レイプ事件以来、インドではレイプの犯罪者と彼らに鷹揚な当局に対する怒りが爆発し、首都ニューデリーでは、毎週のようにデモが起きた。最近は、そのデモが少しずつ下火になってきたようだったが、ここへきてまた爆発的な盛り上がりを見せているようだ。きっかけは、先日起きた、5歳の幼女に対するレイプ事件だ。

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プーチン批判で知られるブロガー、アレクセイ・ナヴァーリヌイ氏の裁判が開始されたが、開廷の直後閉廷が宣言されたという。4月下旬に再開されるのだそうだが、なぜこんな訳のわからぬことをするのか、疑問なところだ。しかし、この裁判が一種のショーだと割り切れば、そんなに訳がわからぬでもない。

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オバマが議会に提出した来年度予算案について、ポール・クルーグマンが例によってかみついている。この予算案と言うのは、富裕層への増税による財源で財政赤字の縮小を図る一方、社会保障や医療関連予算をカットしていることに特徴がある。事情通たちはそこを捉えて、これは、オバマからGOP(共和党)へ差し伸べられた妥協のシグナルと言っているが、とんでもない。そんな妥協はとても期待できない。というのも、オバマは、こちらから妥協を持ちかければ、GOPの方でも大人の対応をするだろうと考えているようだが、今のGOPには大人の対応は期待できない。彼らは皆が皆そろって餓鬼の集まりだからだ、というのである。

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