世界情勢を読む

英国のEU離脱が意味するもの

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英国で行われていたEU残留か離脱かをめぐる国民投票の結果、EU離脱派が多数を占め、英国がEU離脱の道に踏み込むことが決定した。世界中には早速論評の嵐が吹き荒れ、それに釣られるかのように経済指標も乱高下した。日本でも自称評論家たちがわけのわからぬ言説をまき散らしている。これらはみな事態の深刻さを素直に反映したものだ。これについて筆者は、ほとんど意味のない寄与をすることをわきまえながらも、とりあえず自分自身の感想を、後々の参考という意味を含めて、書いておきたい。なにしろ世界史に残るような重大な出来事だ。ひとことくらい言わずにはすまない。

聾者の対話:米中関係の今日

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シンガポールで行われたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)で、米中が正面衝突のような対立ぶりを見せた。とりわけ問題となったのは南シナ海における中国の動向。アメリカは中国に対して、国際法を順守して、一方的な行動をやめるように訴え、一方中国はアメリカに対して、中国の主権を無視するような行動をやめろと訴えた。そのやりとりを見ていると、はた目にはまったくかみ合っていないように見える。

米共和党の大統領候補予備選でトランプ指名が確定した。このままの勢いでいけば、もしかしたらトランプが大統領になるかもしれない。少なくともトランプはアメリカ人が好きなジョークであって、彼が大統領になるのはありえない、などと言っていられなくなってきた。

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プーチンのロシア政権が、極東地域の土地をロシア国民に無償で払い下がるばかりか、その後最低五年間は課税を免除するという政策を発表した。その対象には、我が北方領土も含まれているため、日本のメディアにはこれを、北方領土の実行支配強化につながる動きだと懸念するものもある。

米国のカリフォルニア州で、医師による自殺ほう助を合法化する条例が成立した。今年の6月9日から施行される。

フランスが金で女を買うことを非合法化

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フランスが、セックスの対価として金を払うこと、つまり金で女を買うこと(買春とも言う)を非合法化したそうだ。違反者には罰金が科されるほか、買春についての再教育プログラムの受講が義務付けられる。罰金は、一回目の摘発で1500ユーロ、二回目の摘発で3750ユーロ。違反の履歴は前科として記録される。

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上の写真は、ドナルド・トランプがツイッターに載せたものだ。左がテッド・クルーズの妻ハイディ、右がトランプの妻メラニアのイメージだ。メラニアは若々しい女性として見え、ハイディは鬼婆のように見える。イメージに付されたコメントには、「ばらすまでもない・・・百聞は一見に如かず」とある。

オバマのレームダック化を狙うGOP

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オバマ大統領が米議会に提起している連邦最高裁の人事案件について、多数派のGOP(共和党)がノーを示している。オバマ大統領の任期がもう少しで切れるため、新大統領が選出されてからにすべきだという理由からだそうだ。

米紙ワシントンポスト(WP)が社説で共和党員に向かって、トランプを大統領候補に選ばないよう、彼への不支持を訴えた。理由は明確だ。トランプのデマゴギーは共和党の伝統を破壊するというものだ。これは日本で言えば、大新聞の社説が、自民党の党員に向かって、安倍晋三が自民党のよき伝統を破壊しているという理由で、彼への不支持を訴えるようなものだ。日本でそんなことをしたら、どんな騒ぎになるか、いうまでもない。ところが、アメリカでは名指しされた当のトランプを含めて、これを問題視して弾劾する動きは見られないようだ。彼我の政治文化の差異を考慮しても、今回のWP紙の態度は、非常に示唆に富んだことだといえよう。

プーチンがレーニン批判

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ロシア大統領ヴラヂーミル・プーチンが、21日にクリミアのスタヴローポリで開かれた学術会議の席上、ロシア革命の指導者レーニンを厳しく批判したそうだ。その理由は、レーニンが掲げた民族自決主義が、ソヴェート連邦の解体をもたらし、今日またロシアにおける民族対立の火種を植え付けたというもので、プーチンはレーニンのそうした立場が、ロシアにとっては国家解体の「時限爆弾」となったと言いたいようである。

GOP内の階級闘争

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米大統領選の共和党(GOP)の候補者選びが面白い様相を呈している。ドナルド・トランプが相変わらずトップを走り、それにクルーズやルービオが追い打ちをかけている状況だが、こうした候補者は、いままでのGOPの政治的な伝統からすれば、異端的と言ってよい。というのも、これまでのGOPの政治的なアジェンダは、減税、歳出カット、規制緩和、自由貿易を柱とした「小さな政府」路線だったわけだが、以上の候補者は、かならずしも小さな政府にこだわっていない。ある程度の社会保障の必要性を容認しているし、強いアメリカの実現のためには増税もあり、といったスタンスをとっているようである。

諸王朝と原理主義の対立

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サウディ・アラビアとイランの対立が激化している。発端は、サウディがシーア派の指導者を処刑したことにイランのシーア派が激怒し、イラン国内のサウディの大使館を襲撃したことだ。これにサウディが国交断絶を以て対抗すると、バーレーン以下の湾岸諸国もサウディに追随し、一気に緊張が高まった。

帝国の慰安婦

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韓国の官憲が「帝国の慰安婦」の著者朴裕河女史を在宅起訴した。起訴理由は、この本が元慰安婦たちの名誉を著しく毀損したということである。九人のもと慰安婦のおばあさんたちも、名誉を傷つけられたと主張している。これに対して、朴裕河女史を支援する人々は、この本は慰安婦の名誉を傷つけてなどはおらず、むしろ慰安婦に深い同情を表明していると反論すると共に、これを権力による言論の弾圧だとして、官憲を厳しく批判している。

フランスの地域圏議会選挙の第二回目の投票が行われた。欧米メディアの大勢はこれをFNの敗北と伝えている。FNは第一回目の投票では最多の票を集めた。第二回目の投票でもその勢いは陰らず、いくつかの地域圏では第一党になって、その地域圏を支配するようになるのではないか、との憶測が流れていた。そんな中で、FNはいづこにおいても最多数を制することができなかった。それが大方のメディアには敗北と映ったわけだ。

中国で拷問が深く定着:国連委が警告

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中国で拷問が深く定着している、そう指摘するのは国連の「人権条約に基づく拷問禁止委員会(Committee Against Torture)」だ。同委員会は、中国に対して、横行する拷問を直ちにやめるとともに、弁護士や活動家に対する弾圧の不当性や、拷問した者の説明責任についても警告した。

仏地域圏議会選挙で極右政党 FN が大躍進

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フランスの地方選挙である地域圏議会選挙で、極右政党のFN(国民戦線)が大躍進したことが話題になっている。総得票数で比較すると、FNが28パーセント、サルコジの率いる共和党が27パーセント、オランド与党の社会党が23パーセントと、第一位である。フランスの地方選も国政選挙同様、一回目の投票で過半数を占めた政党が無い場合には、再選挙することとなっており、今回の選挙結果で議席数が確定するわけではないが、FNは第二回目でも躍進すると見られているので、FNが地方圏を制するケースが出現する可能性が高い。

21世紀の十字軍:欧米のシリア爆撃

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欧米の主要国が揃い踏みしてシリアの爆撃に血眼を上げている。名目はISを地上から消滅させることだ。ISはいまや世界全体にとっての深刻な危険となっている。いまのうちに殲滅しておかないと、世界は深刻に後悔する羽目になるだろう、と言う理屈だ。

自分の気に入らない人間や、違う価値観をもって行動する人間を、「キチガイ野郎」とか「狂気に囚われている」とか思うことは、誰にでもある傾向だ。米国防総省の役人たちもその例に漏れないようだ。このたび、プーチンには「アスペルガー症候群(高機能自閉症)」があると結論付けた2008年の研究報告を発表した。この報告書の中で米国防総省は、プーチンが罹っている病気は、あらゆる決定に影響を及ぼす自閉症障害だとしたうえで、プーチンは、「危機的状況が起きた際、自分自身を落ち着かせ、また事態の進展に伴い理解を安定させるため、極端な統制へと転じる」書いている。要するにプーチンはキチガイ野郎だと言っているわけである。

ドナルド・トランプの勢いが止まらない。共和党の大統領候補としての支持率は32パーセントとなり、二位のベン・カーソンに10ポイントの差をつけている。この調子だと、来年の大統領選に共和党候補に収まる可能性が非常に高いばかりか、場合によっては民主党の候補者を破って合衆国大統領に選出されるのも、あながち絵空事でなくなった。

存在感を増すショイグ露国防相

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ロシアの政治シーンにおいてショイグ国防相の存在感が高まっているようだ。ロシア軍は、冷戦終了以降すっかり弱体化し、戦争はおろか治安維持の能力もないと酷評されてきたが、最近になって、軍隊としての体裁を急速に整えた。クリミア併合やウクライナ危機に当たっては、ロシアの軍事能力を世界に向かって示したし、最近ではシリアに軍事介入して、ロシアの軍事的プレゼンスを強烈に印象付けた。ロシアの軍隊はもはや案山子の集団ではない。規律と戦力を伴った強力な軍隊になりつつある。軍隊をここまで強く鍛え上げたのがショイグとあって、彼の株は急に高まったわけである。自称事情通の間では、プーチンの次の大統領はショイグだ、と言われるようになった。

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