経済学と世界経済

伊藤光晴、根井雅弘「シュンペーター」

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シュンペーターは日本では、経済学者としてより政治思想家として有名になってしまったところがある。彼の「資本主義、社会主義、民主主義」は、社会の経済的な発展が、政治体制に与える影響について、骨太の視点を提供したものである。彼によれば、資本主義の発展は必然的に社会主義(厳密に言えば社会民主主義的な混合体制)をもたらし、それが民主主義の拡大につながるというものだ。いわば必然史観というべきもので、彼はこれを若い時代に洗礼を受けたマルクスに触発されて思いついたようである。
日本の異常なデフレを解消する策としてインフレターゲットを持ち出したのはノーベル賞経済学者のクルーグマン教授だった。日本人の学者の中では浜田宏一氏らリフレ派と称される人たちが唱えている。彼らは、経済全体がデフレで苦しんでいるのであれば、その反対であるインフレを人工的に起こすことで、経済を上向きにすることができると考えたわけである。

リチャード・クー、竹中平蔵を叱る

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1990年代以降の日本の不況をバランスシート不況だと定義づけるリチャード・クー氏は、問題を解決するカギは政府による財政出動だと主張する。そして現実の日本政府の財政運営が、おおむねそういう方向をとったために不況が深刻化せず、恐慌に陥らずに済んだと評価するわけであるが、日本経済はその過程で二度のゆり戻しを経験した。1997年から1998年にかけての不況の深刻化と、2002年以降の銀行危機である。どちらもマネタリスト的な発想による政策によって、経済に有害な影響を与えた結果であった、と氏はいう。

デフレとバランスシート不況の経済学

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リチャード・クー著「デフレとバランスシート不況の経済学」を読んだ。この本が書かれたのは2003年のことだが、その時点で日本はすでに10年間にもわたる長い不況にあえいでいた。その不況の根本的な原因を、著者のリチャード・クー氏は企業のバランスシートの悪化に求めた。

クルーグマンのバランスシート不況論

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筆者は先日リチャード・クー氏の著作「不況とバランスシート不況の経済学」を読んで、非常に啓発されるところがあった。この本は、1990年代以降の日本の不況に焦点を当てていて、その不況の本質を、企業がバランスシートを回復させるために金を借りなくなったという事情に求めていた。こうした事情は、1930年代のアメリカ大恐慌でも見られたものであり、経済が巨大なバブルに踊った後で訪れるものだと、分析していた。

ル・モンド紙上でのエコノミスト誌批判

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アメリカの歴史家でカルフォルニア大学教授のアレクサンダー・ゼヴィンが、イギリスの経済誌エコミストについて、どういうわけかフランスの高級紙ル・モンド紙上において、痛烈に批判した。その記事が「世界」の最近号で紹介(嶋崎正樹訳)されており、興味深く読んだ。というのも、筆者は日頃エコノミストの記事をかなり読んでいるほうだからである。

IMF・世銀の年次総会

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IMF・世銀の年次総会が48年ぶりに日本で開催されている。折からの日中対立を背景に、今や世界第二の経済大国になった中国の金融当局トップが「日本の面子をつぶす」のを目的に参加しなかったというハプニングが起きたが、それは別として、肝心の議論には実りあるものが見られたか。どうも、あまりはかばかしくはないようだ。
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