日本の政治と社会

盤石な政権基盤の上に立って、無敵の荒野を行くが如き勢いだった安倍晋三総理に、一塊の暗雲が垂れ込めてきたようだ。その要因は、いわゆる「もりかけ問題」をめぐって新たな事態が起こり、安倍総理に対する国民の目が厳しくなったことだ。直近の各社の世論調査では、安倍政権の支持率は30パーセント台前半まで落ちた。

無子高齢化

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少子高齢化の傾向に警鐘を鳴らす意見が聞かれるようになって久しい。しかしこれからの日本が直面するのはそんな生易しいものではない。子どもがおらず、老人ばかりがやたらに多い「無子高齢化」社会がやってくるという意見も出て来た。雑誌世界の最新号(4月号)は、そんな意見を取り上げている。

2020年度から始まる新しい大学入学共通テストに民間試験を活用する方針が文科省から出されている。これに対しては、その公正さに各方面から疑問が出されている。時に国立大学関係者は強い疑問を抱いているようで、東京大学の如きはこれを合否判定に使わないという方針を出した。旗振り役の文科省としては、面子にもかかわることなので、なんとか協力させようと躍起になっているようだが、ことは学生たちの将来を左右する問題だ。慎重にやってもらいたいものだ。

所謂森友問題をめぐって、財務省の公文書改ざんが明らかになって、当時の理財局長某が国会に対して嘘をついていたことがわかった。このことを大方の識者たちは、国民への裏切り行為だとか民主主義の破壊だとか言って批判している。また野党の諸君は某理財局長はもとより、その上司である麻生財務大臣兼副総理の責任とか、安倍総理の責任について云々している。ところが麻生副総理には、そういう批判はまったくこたえないようだ。

確定申告の期限が近付いてきたので、家人から手続きするようにと書類一式を渡された。見ると、医療費控除を申請するのに、領収書を添付していない。領収書がないよと言ったら、今年から添付する必要がなくなったのよと言う。そこで国税庁のホームページで確認したところ、医療費の明細を記した書類があればよく、領収書の添付は必要ないということがわかった。

安倍政権が所謂働き方改革の目玉である裁量労働制の拡大について、法案の撤回に追い込まれた。安部首相はこの間ずっと強気だったが、何故急に撤回に追い込まれたのか。法案の趣旨説明の根拠とされるデータがあまりにもでたらめで、これを根拠にしている限り国民の不信を買う一方だと判断したためだろう。

一昨日(一月三十日)のこのブログで、トランプの登場を促したアメリカの福音主義者たちについて触れたが、宗教運動が政治を動かす事例は今回のトランプの登場に限らず世界の至る所で起きてきたし、また起きる可能性がある。日本の安倍政権の登場もある意味ではその一つの例と言える。

安倍総理がバルト諸国と東欧の計六カ国を訪問して長期的な関係強化を訴えた。これは、とりあえずは中国包囲網つくりの一環としての意味を持たされているようだが、長い目で見れば対ロ攻撃の拠点つくりに結びつけられる可能性もある。

日立がイギリスの原発事業に乗り出すにあたり、日本政府がこれを全面的にバックアップする方針を安倍政権が打ち出したそうだ。バックアップの内容は多岐にわたるが、ポイントは日立への融資に日本政府が事実上の債務保証をつけるというものだ。これは具体的には一兆一千億円にのぼる日本側の融資について、政府系の日本貿易保険が全額保証するというもので、この事業が破綻した場合には日本国民の負担でリスクを肩代わりすることを意味している。このスキームの策定に当たっては、アメリカの原発事業で深刻な打撃を受けた東芝が先例となっているようだ。

元TBSのワシントン支局長で安倍首相と親しい関係にあると言われる某氏が、ジャーナリスト志望の女性に対して、自分の地位を利用して準強姦行為を働いたとされる件について、女性が勇気を出して声をあげたにかかわらず、日本のメディアは無視に近い対応ぶりを見せているが、欧米のメディはこぞってこれをとりあげ、日本の男尊女卑的な風土を批判する見解を表明している。

最近、安倍総理の対中融和姿勢が際立って見える。ベトナムのダナンで持った首脳会談では習近平に笑顔を振りまき、来年が日中国交40周年になることを理由に、習近平の訪日をみずから提案し、自分自身も訪中する意思があることを伝えた。これに対して習近平は、笑顔と握手で応じた。三年前の首脳会談の時とは大違いだ。あのときには、習近平は安倍の目を見ようともしなかった。露骨に安倍への不快感を示した。

首都高速の都心部分の老朽化に伴い、関係機関の間で再整備の検討が進んでいるという。検討機関とは、国交省の道路部隊、東京都の土木部隊、首都高速道路の管理者である首都高速道路株式会社(旧首都高公団)の三者である。これに地元自治体の中央区が加わっているようだが、これは将来巨額に上る整備費用の一部でも負担させるための布石だと受け取られている。

サンフランシスコ市が、中国、韓国、フィリピンの女性が日本軍の慰安婦にさせられたことを物語る像等を、市の財産として受け入れたことについて、サンフランシスコ市と姉妹都市関係の長い歴史を持つ日本の大阪市の何某市長が、両市の信頼関係が崩壊したと言って、姉妹関係都市を絶縁する決定を行った。この決定に至るまで、大阪市長は何度かサンフランシスコ側に対して、受け入れないように申し入れていたようだが、サンフランシスコ側はその申し入れにほとんど無視に近い扱いをしたようだ。

横綱日馬富士の貴の岩に対する暴力問題をめぐって、相撲協会周辺では大変な騒ぎになっている。その騒ぎぶりを見ていると、わからないことだらけで、なんとも釈然としない気持ちになるが、中でももっとも釈然としなかったのは、昨日開催された横塚審議委員会なるものの主張だ。

今年(2017年)の四月に、不倫行為(間夫)をした妻に怒りを覚えた夫が、妻に殴る蹴るの暴行を加えたあげくに死亡させた事件について、大阪地裁が執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。有罪判決に執行猶予がつくのは、情状酌量の余地があることの現れであるが、大阪地裁としては、この夫が妻の不倫に激高したことには、それ相応の理由があるといえるし、その点については同情できる、すなわち間夫をされた怒りは理解できる、したがって執行猶予に値する、と判断したようだ。

無覚先生:今度の選挙はまたもや自民党の圧勝になりました。前回の総選挙及びその後の参院選に続き、安倍政権の自民党は三度続けての大勝利です。この勝利は安倍さん自身の予想を大きく超えていたのではないか。安倍さん自身は与党で過半数をとれば上出来だと言っており、それはかなり本音に近かったと思われますので、まさかここまで勝てるとは思っていなかったと思うのです。実際安倍政権の評判はそんなによいとは言えない。そういう状況のなかでこの勝利を得た。恐らく笑いがとまらないでしょう。この選挙は、安倍さんの党利党略だと批判されましたが、その党利党略がみごとに当たったということでしょうね。選挙は結果がすべてですから、党利でも党略でも勝てば官軍だ、安倍さんはそう思っているに違いない。しかし何故またここまで大きな勝利を収めることができたのか。メディアは野党の足並みの乱れにその理由を求めているようですが、果たしてそれだけか。皆さんはどう思いますか。

民進党が四分五裂に分裂する様相を呈している。前原代表の約束では、民進党所属の議員が全員揃って小池新党のお世話になるはずだったものが、当の小池都知事が、そんなつもりはさらさらない、自分の気に入らない者(いわゆるリベラルの連中)は断固排除すると宣言したことで、小池新党に受け入れてもらえない層を中心に、前原代表への不信が高まり、ついには無所属で立候補したり、リベラル新党を立ち上げて、そこから立候補しようという動きが出て来た。今後その動きがどこまで広がるか、またそれが有権者にどの程度支持されるか、いまのところ不透明なところが多いが、ひとつだけ明瞭なのは、多くの議員たちが、前原代表や小池都知事に騙されたと憤っていることだ。なにしろ一旦は前原代表の言葉を信じて、全員一致で民進党を見限る決意をしたにかかわらず、それをいとも簡単にひっくり返されたわけだから、彼らが騙されたと憤るのも無理はない。しかしどう憤って見せても後の祭りだ。憤れば憤るほど、その顔はお人よしに見える。

先日このブログ上で、発足したばかりの前原民進党が、衆議院の解散を前にして解体の危機にあると指摘したが、その文章を書いていた時点で、前原代表が民進党の解体を決意していたことが明らかになった。唖然とした筆者はその後の成りゆきを見守っていたが、その結果次のようなことが分かってきた。民進党は、今回の衆議院選では党としては立候補者の公認をしない。そのかわりに立候補したいと思うものは、小池新党たる「希望の党」に公認申請をし、希望の党から立候補する形をとってほしい。参議院議員のほうは、当面は民進党所属のまま残り、衆議院の選挙後に本格的な処遇を決める、というものである。要するに民進党を解体するという方針だ。

安倍総理が衆議院の解散宣告を行ったことで、各政党は一気に選挙モードに入った。たとえ大義なき解散とはいえ、解散となれば次の選挙の準備をしなければならない。本来なら、野党第一党たる民進党などは、自民党にかわる政権樹立を目指して大いに奮闘しなければならないところだ。ところがその民進党が、ぱっとしないどころか、かなり深刻な不振にあえいでいる姿が伝わってくる。

安倍総理が衆議院の解散を表明したことを受けて、テレに各局がスタジオに招いて意見を聞いた。そのうち筆者が見たのはNHK(ニュースウォッチ9)とテレ朝(報道ステーション)だが、その場での安倍総理の言うことを聞いていると、日本の政治は自分一人が担っているのだという、いささかあきれた心意気が伝わってきた。

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