旅とグルメ

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(三井寺金堂)

食後京阪電鉄の列車に乗り三井寺駅に至る。三井寺はそこより歩みて十分ばかりのところにあり。この寺なぜ三井寺と呼ばるるに至りしか、それいはれあり。天智、天武、持統三代の天皇の産湯に用ひられし霊泉この寺の敷地内より湧出すといふ、それによりて御井の寺すなわち三井寺とは呼ばるるやうになりたると縁起にいへり。

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(比叡山延暦寺根本中堂)

六月三日(火)晴、暑気やややはらぐ。ホテルの食堂にて朝餉をすませ、駅構内の売店にて新聞を買ひ求む。駅に接続するホテルはなにかと便利なり。しかして九時二十五分京都駅発のJRバスに乗り、比叡山に直行す。比叡山は電車の乗継不便なれど、日に一便しかなきこのバスを利用すれば、一時間余にて至ることを得るなり。

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(仁和寺御室の庭園)

食後再びバスに乗りて仁和寺に至る。山門は巨大な仁王門なり。門をくぐりてすぐ左側に御室あり。平安時代初期に宇多天皇が住坊となされしところにて、それよりお室と呼ばれるやうになりしといふ。以来門跡寺院として高き格式を誇れる由なり。その御室の一角はいまなほよく保存せられ、皇居より移築したるといふ建物を中心にして、手入れのよく行き届いたる庭園を眺めること得たり。この庭園なかなかの見ものといふべし。往年謡曲の仲間とともにこの寺を訪ねし折、どういふわけか御室の中に立ち入ることをせざりき。仁和寺の価値はこの一角におふところ大なれば、うかつなりしといふべし。

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(神護寺山門)

六月二日(月)この日も晴れて炎暑なり。七時に起床し、ホテル内にて朝餉をなしてのち、京都駅九時発のJRバスに乗り、五十分ほどして山城高尾なるところに下車す。下りの山道を歩き、渓流にかかれる橋を渡ると次は峻厳なる上り坂なり。上下の坂道を併せ十五分ほど歩みて神護寺に至る。山門をくぐれば、さまざまな伽藍山中に雑然と配置せられてあり。

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(三十三間堂)

三十三間堂に来るは高校生時代の修学旅行以来のことなり。この日も、中学生や高校生らしきものの集団を多くみかけたれど、おそらく修学旅行に来れるなるべし。京都に寺院多しといへども、この寺は特別の人気を誇れるものの如し。

平成二十六年六月一日(日)この春旧友らとともに京都へ遊び、庭園巡りをなせしところなりしが、その折の旅情にひかされて、次は古寺の仏像を見歩かんと思ふに至りぬ。ついては、誰ぞ同行の者もがなとも思ひしが、仏像ばかりを見て歩く計画に乗る者はなし、単身行くこととなす。もっとも、その方が気楽な旅を楽しむには都合よろしとすべし。

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(天龍寺曹源池庭園)

京都御所を辞した後、地下鉄と路面電車を乗り継いで嵐山に至った。まず天龍寺の庭園を見ようというので、嵐電の駅から天龍寺方面に向かって歩く。途中、湯豆腐屋が看板を出しているのが見える。そうだ、おとといは高くてまずい湯豆腐を食わされたから、今日はひとつうまい湯豆腐を食いたいものだ、という話になり、天龍寺の見物が終ったら渡月橋あたりで適当な店に入ろうと語り合った次第だ。

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(京都御所、紫宸殿)

三日目の朝もビールを飲みつつ食事をした。朝から極楽気分である。食後手荷物を駅へのデリバリー・サービスに託し、タクシーを雇って京都御所に向かった。今回の旅行の最大の目玉である。実は、庭園巡りの計画の中に、できれば桂離宮や修学院離宮なども含めたかったのだが、同時間帯に受け入れ可能な人員が四人に制限されているために、我々のように五人のメンバーでは、一時に入れないことがわかった。京都御所は百名まで受け入れ可能なので、比較的容易にアクセスすることができるのである。

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(清水寺舞台を見上げる)

京都へ旅行したら清水寺に立ち寄らぬ手はあるまいというので、大原を辞すとバスと地下鉄を乗り継いで、清水寺を訪れた。その地下鉄の構内で、ひとつ気になったことがあった。エスカレータの立ち位置について定まった決まりがないようなのだ。東京では一応、立ちたい人は左側に立ち、右側は歩きたい人のためにあけておくというのがエチケットだ(大阪はその反対)。ところが京都では、そうしたエチケットが確立されていないらしい。ある場合には人々は東京同様左側に立ち、あるケースでは大阪同様右側に立つ。これはその時の勢いによってそうなるらしい。だから、右側に立つ人と左側に立つ人とが入り乱れて、結局歩きたい人が歩けなくなる場面も生じてくる。過渡期の現象なのだろう。

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(大原三千院、往生極楽院阿弥陀堂)

一乗寺下り松からバスを乗り継いで、午近く大原についた。三千院へ向かう渓流沿いの山道を歩き、門前のとある茶屋に入って腹ごしらえをする。ビールを飲みながら食うそばはなかなか野趣に富んだ味だ。旅の醍醐味は一日中酒を飲んでも、誰からも咎められることがない点だ、などと勝手なことを云いながら、皆そばをすする。

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(銀閣寺観音殿と庭園)

二日目の朝食がなかなかのものだった。懐石風の手の込んだ料理で、量もたっぷりだ。これを漫然と食うわけにもいくまいというわけで、朝からビールを飲んだ次第だった。

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(青蓮院庭園)

青蓮院は地下鉄東山駅からゆっくり歩いて十分くらいのところにあった。ここは青不動と呼ばれる不動明王図で有名なところだが、庭園もなかなか見ものとの評判だ。室町時代に相阿弥によって造営されたものだが、寺院本体の創建はずっと古く、平安時代初期に遡る。もともとは延暦寺の末寺として比叡山の上に立っていたものを、鎌倉時代以降、門跡寺院になったことにともない、現在地に移転してきたという。

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(二条城二の丸庭園)

親しい友人たちと京都へ三月一日から二伯三日の旅行をした。テーマは名園巡り。歴史的に価値の高い庭園を見て歩こうというものだ。メンバーはY夫妻、O、Mの諸子に筆者を加えて五人だ。東京駅七時五十六分発のこだま号に乗り込み、のんびりビールを飲みながら旅情を楽しむ。これまで京都へは何回も旅をしたことがあるが、このようにテーマを決めて旅するのは初めてのことだ。テーマを決めてあれば、漫然と旅するよりも、目の付け所もおのずから違ったものになり、充実した旅になるだろうと思ったのだったが、果して思惑通りの成果が得られるか。

豊穣たる熟女たちと新年会を催した。場所は本八幡の和食料理屋「うえだ別館」。以前このメンバーで利用したことがある。ほぼ一年ぶりに座を共にするとあって、おのずと話がはずんだ。

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バスは旅館を出発した後、木曽川の名所寝覚めの床に立ち寄った。ここも以前来たことがある。その折は道路沿いに間近に眺めたものだったが、今回ははるか上の方から、それも鉄道の線路を挟んで、眺め下す形になった。だから景色はあまりよくない。名前は同じでも、とても同じ場所とは思えない。

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投宿先は木曽駒高原ホテルといって、木曽駒ヶ岳の北西斜面に立っていた。周囲は一面の林で人家らしいものはどこにも見えない。聞くところによると、木曽駒ヶ岳の広大な山麓にゴルフ場を作り、そのゲストハウスを兼ねてこのホテルを作ったのだそうだ。だが、その分ホテルとしての格式が劣るというのでもないらしい。たたずまいは堂々としているし、サービスも非のつけどころがない。温泉も出るようだ。

木曽を歩く

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あひるの仲間たちと共に紅葉を見に行った。バスの一泊旅行で、一日目は木曽の古い宿場町を散策し、木曽駒高原というところに宿泊して、二日目は紅葉で名高い香嵐渓を散策しようというものだった。幹事役はいつものとおり静ちゃんあひるが勤めてくれたが、格安のパックツアーを見つけてきたのは今ちゃんあひるだったようだ。今回はひさしぶりに安ちゃんあひるも参加した。このほか、少尉あひると横ちゃんあひる、それに絵かきあひること吾輩を加えて総勢六羽の旅になった。

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先日アナゴ料理を食った仲間と久しぶりに小宴を催した。場所は椿山荘内の日本料理やみゆき。一種のバイキング方式で、自分の食いたいものを食いたいだけ食えるというコースを選んだのだが、普通のバイキングと違って、席にいながらにして料理を注文することが出来るというものだ。本当なら二週間前に行う予定だったのだが、例の台風騒ぎで延期したおかげで、Oが参加できず、Y夫妻とM、それに筆者の四人ということになった。

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食後再び自転車を連ねて韮山の里道を走ったが、筆者だけはどうしても遅れがちになった。それもそのはず、他の四羽は性能のよい自転車なのに、筆者だけは普通の足こぎ自転車、同じ速度で足を回転させては、追いつかないのだ。かといって、回転速度には限界がある。というわけで、筆者はどうしても遅れがちになるのだった。

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朝風呂を浴びると八時から朝食となった。昨夜と同じ個室だ。席に着くと静ちゃんが頻りと昨夜のことを気にする。わたし、寝相が悪くなかったかしら、お尻を出したりして、みっともない格好で寝ていなかったかしら、と頻りにいうのだ。そこでオスのあひるたちは声をそろえてこう言ったのだった。いいえ、そんなことなかったですよ、お行儀よく寝ていましたよ、と。

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