昨夜(4月21日)、NHKが「いまを切に生きる 瀬戸内寂聴さん愛と苦悩の99年」と題して、作家でかつ仏教者であった瀬戸内寂聴尼の生き方に焦点をあてた番組を放送していた。生前の尼の大ファンだった小生は、それを感慨深い気持ちで見た。なにしろ、尼が一昨年の秋に亡くなった時には、「瀬戸内寂聴尼の成仏を祝う」と題した小文をしたためて、ブログにアップしたくらいである。小生が尼の死を「成仏」と呼んで祝福したのは、尼が仏教者としてさとりの境地に達していたと思ったからだ。生前すにでさとりを得たものが、二度と死ぬことはないのだが、尼の場合には、己の死を通じて、煩悩に生きるひとを少しでも励ましたいと思い、死を恐れるなと言いたかったのだと思う。
最近のコメント