4月28日に「主権回復の日」を祝った安倍総理が、大規模な経済ミッションをともなってロシアを訪問し、プーチン大統領と未解決の「主権回復」問題について話し合った。その結果出された共同声明と、共同会見での両首脳のコメントが新聞紙上に掲載されていたので、一読した次第だ。
2013年4月アーカイブ
デューラーは1498年に木版画のシリーズを刊行した、「ヨハネの黙示録」というもので、黙示録の中の記述を十四点の木版画に描きだし、それにヨハネの肖像を加えたものだった。これは大当たりをとり、デューラーの名を一躍世間に知らしめたという。
連休前半の今日(4月28日)、一点の曇りもなく見事に晴れ上がったのを幸いに、久しぶりに東京を描く市民の会のスケッチ大会に参加した。今日は小石川界隈を散策し、気に入った風景を思い思いにスケッチするのだという。集合場所の江戸川台駅近くの小公園に午前10時に到着すると、すでに40名ほどのメンバーが集まって、ウォーミングアップをしている。
エミリー・ディキンソンの詩から「教会で安息日を過ごす人がいるけど(Some keep the Sabbath going to church)(壺齋散人訳)
教会で安息日を過ごす人がいるけど
わたしは自分の家で過ごすの
ボボリンクを聖歌隊代わりに
果樹園を礼拝堂代わりにして
陸游の七言律詩「春愁」(壺齋散人注)
春愁茫茫塞天地 春愁 茫茫として 天地を塞ぎ
我行未到愁先至 我が行 未だ到らざるに 愁ひ先づ至る
滿眼如雲忽復生 滿眼 雲の如く 忽ち復た生じ
尋人似瘧何由避 人を尋ぬること 瘧に似たり 何に由ってか避けん
客來勧我飛觥籌 客來りて 我に勧む 觥籌を飛ばせと
我笑謂客君罷休 我笑って 客に謂ふ 君罷めよ休めよ
醉自醉倒愁自愁 醉へば自づから醉倒するも 愁ひは自づから愁ふ
愁與酒如風馬牛 愁ひと酒とは 風馬牛の如しと
上のグラフ(Eurobarometer をもとにGuardianが作成)は、EU加盟六か国における、EUへの不信の割合を示したものだ。2007年と2012年のデータが示されているが、すべての国でこの5年間に不信の割合が上昇していることが読み取れる。それも単なる上昇ではない、大部分の国では、不信が信頼を大きく上回り、全体の半数以上を占めている。このことは、いまやEUそのものが、存続の危機を感じさせるほどに、各国の民衆から見放されているということを意味する。
芝大門の愛称で知られるこの門は、増上寺の総門にあたるものである。現在のは昭和12年に建てられたもので、コンクリート造りであるが、外観を工夫しているせいで、木製のものと変らぬ風格を醸し出している。
山田洋次監督の「東京家族」に刺激されて「東京物語」を見たのがきっかけとなり、ここでひとつ、小津安二郎の映画を一とおり見てみたいという気持になった。その手始めに見たのが「一人息子」である。昭和11年の作品だ。小津が作ったトーキー映画の最初の傑作と言うことになっている。これをDVDで見たのだが、なにせ古い作品だということもあって保存状態がよくない。とりわけ音声が大分乱れている。それでも不便を忍んで見ただけの価値はあった。
昨年12月に起きた女子学生への集団レイプ事件以来、インドではレイプの犯罪者と彼らに鷹揚な当局に対する怒りが爆発し、首都ニューデリーでは、毎週のようにデモが起きた。最近は、そのデモが少しずつ下火になってきたようだったが、ここへきてまた爆発的な盛り上がりを見せているようだ。きっかけは、先日起きた、5歳の幼女に対するレイプ事件だ。
「四人の魔女」と題するこの銅版画が、イタリアで好んで描かれた「三美神」のパロディであることは明確だ。デューラーは伝統的な三美神のポーズをもとにして、それに四人目の美神を加えたのだったが、それを四美神とするかわりに、四人の魔女とした。そこにイタリア・ルネサンスの画家とは異なる、北方の画家としてのデューラーの面目がある。
ケプラー望遠鏡を使って系外惑星の研究を進めているNASAのグループが、このたび生命存在にとって最も適した環境の惑星を発見したと発表した。それは地球から1200光年の距離にある赤色矮性を親星とする双子の惑星で、いづれも温度や大きさなどが、生命存在にとって非常に有利な条件を備えているという。研究グループはこの双子の惑星をKepler-62-e及びKepler-62-fと名づけた。
エミリー・ディキンソンの詩から「詩人たちが歌う秋のほかに(Besides the autumn poets sing)」(壺齋散人訳)
詩人たちが歌う秋のほかに
いくらか散文的な日々がある
雪のすこしこちら側に
薄靄のちょっぴりあちら側に
水天宮は安産の神として広く知られている。出産を控えた女性が腹帯を求めに来たり、無事赤ん坊を授かった夫婦が、その子を連れて返礼のお宮参りに訪れる姿が絶えない。
プーチン批判で知られるブロガー、アレクセイ・ナヴァーリヌイ氏の裁判が開始されたが、開廷の直後閉廷が宣言されたという。4月下旬に再開されるのだそうだが、なぜこんな訳のわからぬことをするのか、疑問なところだ。しかし、この裁判が一種のショーだと割り切れば、そんなに訳がわからぬでもない。
ギリシャ・ローマ神話に出てくる冥界への入りについて、このたびイタリアの研究グループが詳細に調査したそうだ。その入り口なるものがあるところは、小アジアの都市ヒエロポリス(現在はトルコのパムッカレ)の丘にあるハーデス神殿の一角、そこに大きく口をあけた穴が、冥界への入り口なのだそうだ。
イタリア旅行から戻ったデューラーが、本格的に取り組んだのは版画であった。デューラーは、銅版画については若い頃に習い覚えた金細工の技術を生かして、精密な作品を作り上げた。また、木版画は当時、成立して間もない若い芸術であったが、デューラーはそれを本格的な表現形式に高めていった。
エミリー・ディキンソンの詩から「夏 鳥たちに遅れて(Farther in summer than the birds)」(壺齋散人訳)
夏 鳥たちに遅れて
草むらで悲しそうに
小さな者たちの一団が
控えめなミサを執り行う
銀座2丁目の東側に、絵にあるような建物がたっている。通称銀座米井ビル、米井商店の本社ビルとして昭和5年(1930)に建てられた。ロマネスク様式を思わせる入り口のアーチが特徴だ。
オバマが議会に提出した来年度予算案について、ポール・クルーグマンが例によってかみついている。この予算案と言うのは、富裕層への増税による財源で財政赤字の縮小を図る一方、社会保障や医療関連予算をカットしていることに特徴がある。事情通たちはそこを捉えて、これは、オバマからGOP(共和党)へ差し伸べられた妥協のシグナルと言っているが、とんでもない。そんな妥協はとても期待できない。というのも、オバマは、こちらから妥協を持ちかければ、GOPの方でも大人の対応をするだろうと考えているようだが、今のGOPには大人の対応は期待できない。彼らは皆が皆そろって餓鬼の集まりだからだ、というのである。
フランスのオランド大統領への国民の支持が急速に下がっているという。閣僚のスキャンダルなどが影響しているといわれるが、基本的な原因は、彼が選挙公約に掲げた緊縮財政の見直しと雇用拡大が思うような効果をあげていないことだ。事態は財政状況が一層悪化する中で、失業率が増大するなど、逆の方向に動いている。なにしろ財政赤字はユーロの共通基準である対GDP比3パーセントを上回り、失業率は11パーセントと言った具合だ。
マーガレット・サッチャーほど評価の別れる政治家はいないだろう。イギリスにおいてさえ、彼女への評価は一筋縄ではいかない。保守的なサークルでは、イギリスを「老人病」から救い出し、若々しく再生させたとする評価がある一方、階層間の対立を一層深刻化させ、イギリスを不寛容な社会にしたという批判もある。しかしどちらの方も、彼女がイギリスに限らず世界の政治史上に巨大な存在感を主張していることは認めている。その所以は、彼女が保守主義を再生させということにある。実際、彼女が活躍した1980年代と言うのは、アメリカではレーガン、日本では中曽根の時代であり、それらの国で一斉に沸き起こった保守主義の旋風は、サッチャリズムと言われる独特の哲学と同じ地盤に立っていたものである。
第一次ヴィネチア旅行中のデューラーの画業として残っているのは、水彩画と素描が殆どだが、なかでも水彩画に優れたものがある。旅の途中に描いた風景画や、ヴェネチアで見かけたカニやエビなど海の生き物のスケッチが印象的である。
宝塚歌劇団の台北公演(於国立劇場)が好調だそうだ。初日の6日に満席となったのを始め、15日間にわたるすべての公演について、入場券(合計24000席)を既に完売したという。
エミリー・ディキンソンの詩から「小鳥が道に下りてくると(A bird came down the walk)」(壺齋散人訳)
小鳥が道に下りてくると
私が見ているのを知らずに
ミミズをふたつに引きちぎって
生のままたべてしまった
交詢社は、実業家の社交クラブとして、福沢諭吉が設立したものである。時に明治13年(1880)、日本における社交クラブの草分けともいうべきものだ。
大リーグ、レンジャーズ所属のダルビッシュ有が、4月3日の対アストローズ戦で好投し、26人をノーヒットで抑え、あと一人でパーフェクトゲームというところまでいった。大リーグの長い歴史の上でも、パーフェクトゲームを達成したピッチャーはたった23人しかいない。その途方もない記録をあと一人で達成と言うところまでいったわけだから、当日の球場は異常な雰囲気に包まれたそうだ。結果的には達成できなかったが、その余韻は球場外まで溢れだし、スポーツ関係のメディアはもとより、一般のブログなどでも話題になったようだ。
習近平夫人彭麗媛(Peng Liyuan)女史の存在感が増している。先日は、夫の初めての外遊に付き添って、行く先々で、中国のファースト・レディとしての存在感を示し、また国内でも、愛国的でかつ聡明な女性であるとの評判をものにしているようだ。
長嶋茂雄氏と松井秀喜氏が二人そろって国民栄誉賞に選ばれたそうだ。記者会見でそのわけを聞かれた菅官房長官は、先日大鵬関が選ばれたことが弾みになって、長嶋氏の名前があがった、というような意味のことを言ったらしい。つまり、かつて「巨人、大鵬、卵焼き」といわれて、日本国人に広く愛されたことを記念して、今回その巨人のシンボルともいえる長嶋氏に賞を上げる気に、安倍政権はなったというわけだろう。
久しぶりに気持ちよく晴れ渡ったので、近所にある長津川公園というところに桜を見に出かけた。今年はソメイヨシノの開花が早く、東京地方では3月20日前後に咲き始めたと聞いていたので、もはや散っているかと思っていたが、ご覧のとおり、いまだ爛漫たる咲きぶりで、筆者を迎えてくれた。実は一昨日まで、ちょっとした病気の治療のために三日ほど都内の病院に入院していたので、その間に散ってしまったのではないかと心配していたのだったが、その心配が外れて妖艶な様子を見ることが出来、聊かラッキーな気分になった次第だった。
右上に"venedier klawsen(ヴェネチアの砦)"と記されているが、場所は北イタリア、ガルダ湖の北のアルコ。デューラーは、1495年の春にヴェネチアからニュルンベルグに向かう途中、この山の麓から見上げるようにしてこの絵を描いたのだと思われる。
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