東京オリンピックのマラソンと競歩の種目を、札幌で開催する案がIOCで真剣に検討されているそうだ。名案といえるので、おそらくその方向で実現する可能性が高い。開催都市たる東京都の知事は強く反発しているそうだが、選手の健康第一という名目の前では、その言い分は通らないだろう。小生は、基本的にはIOCの案に賛成だ。
東京オリンピックの開催時期については、いろいろな思惑が交差するなかで、最悪の時期に決定されたいきさつがある。七月下旬から八月上旬にかけては、東京がもっとも暑くなる時期であり、その時期にマラソンとか競歩といった過酷な競技を行うことは、選手にとっては生死にかかわるような負担を強いられることを意味する。
IOCは、収益を重視するあまり、選手への負担の強要を甘く見ていたフシがあるが、今年の陸上世界選手権で、マラソンや競歩で大量の棄権者が出るに至り、ことの重大性に気づいたのだろう。遅きに失したとはいえ、今回の措置に至ったということらしい。
札幌は東京に比べ、真夏の気温が五・六度低いという。それでも、東京が四十度として、三十五度前後の熱さになる。だから油断はできないが、東京で行うよりは、選手への負担は格段に低くなる。ここは選手の健康に配慮して、国を挙げて札幌での開催が実現するように努力すべきだと思う。東京にしても、殺人都市の汚名は避けたいだろう。
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